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転移先で

ちょっと詳しい説明回かな?

一度に多くは大変なので、少しづつまとめて、閑話として設定集も出す予定です。

「‥‥‥っ、ここは‥‥‥」


 炎龍帝の龍魔法によって転移した際に意識を失い、目覚めたフレイがあたりを見渡せば、そこはうっそうと長い草の生い茂る平原のような場所であった。


 草の種類を見れば、ただの雑草のようだが、風になびいて揺れ動く様子はどこか幻想的にも感じられる。


 周囲を更によく見渡せば、きちんと草が刈り取られた道のようなところを確認できた。


 おそらく、この世界の人々が使う交通用の道路なのだろう。



 十二歳になるまでの間、それなり炎龍帝からも勉強を教えられたので、この世界の水準はある程度ならば把握している。


 魔法がある世界ゆえか、科学の発展もそこまでではなく、それなりに教養の行き届いた国もあれば、一部だけに教育が許された国や、むしろ狂信者だけの国などもあるらしい。


……色々と大丈夫なのかとツッコミを入れたいが、まぁ大抵は普通の国ばかりだというから問題はないはずである。多分。





 とりあえず、整備されたらしい道を辿ってみると、なにやら城壁のようなものに囲まれたところが見えてきた。


 おそらく、アレがこの世界の都市とか主都とか、そういった類の場所であろう。


 城壁のようなもので囲われている理由は、この世界にドラゴンがいたように、他のモンスターなどもおり、それらの襲撃から備えるためだという。



「‥‥‥あそこに人とかがいそうだけど、どう行くべきかな?」

【強行突破はアウトですからね】


 フレイのつぶやきに対して、ナビリンがそう答えた。


 人がいないので、ここでひとり呟いていても見られることはないので、不審に思われることもないはず。


 ここでふと、ある事を俺は思い出した。


「そう言えば、ナビリンの機能は拡張されたのか?」



 名づけの儀式によって、俺は「フレイ」という名を得た。


 それによって、ナビリンの機能も拡張というか、解放されたはずだが‥‥‥


【はい、使える幅が広がりました】

「よし、今使えるものを表示してくれ」

【了解。なお、フレイ自身のスキルなども表示いたします】


 そうナビリンの声が聞こえると、目の前にゲームとかであるような立体的なウィンドウのようなものが表示された。


――――――――――

『機能報告及び、フレイ自身のスキルなどの状態確認』

・「言語翻訳」に加え、フレイ自身に「魔力解放」、「龍魔法」、「魔法」「努力取得」などのスキル解放を確認。

・ナビリンに「探知機能」、「注意警報」、「鑑定能力」が追加。


「魔力解放」:所持する魔力を努力によって増加させることが可能になり、使えば使うほど魔力が増加していく。

「努力取得」:「剣術」や「体術」など、他者が持つスキルの取得が可能。ただし、ある程度見様見真似ができないと取得不可能。また、特殊なスキルなども取得不可能な場合がある。



「探知機能」:周辺に敵意を持つ相手や、目的に応じて反応し、確認しやすくなる。

「注意警報」:魔力の消費によって、残り3分以内で無くなる場合発動。魔力の枯渇を防止するための措置。

「鑑定能力」:ナビリン経由で「鑑定」と念じるだけで対象について詳しく解析が可能になる。今はまだ指定対象の名前や称号のみしか見えないが、経験を積めば魔力の量やその回復速度など詳細な情報を鑑定可能になる。ただし、鑑定不可能になるスキルなどもあるので万能ではないことに注意。


――――――――――


「けっこう増えているなぁ‥‥‥」

【現時点ではここまでは確認可能。ただし、今後増加する可能性がありますので、定期的なチェックをお勧めいたします】


 なるほど、成長して技を覚えていくようなものなのかな?


 何にせよ、これはこれでなかなか役に立つようなものが増えてくれたのはありがたい。




「あ、そうだ。スキルの解放とか言っていたけど、どのスキルを今持って居るのかちょっとわかりにくいんだよね」


 炎龍帝との戦闘訓練などもあったので、それなりの多さがあると思うが‥‥‥あの特訓で、ちょっとした技(・・・・・・・)も使えているんだし、詳細に分かれば面白いものが見つかるだろう。


【でしたら、ご自身の鑑定をお勧めいたします。「鑑定能力」を使用しますか?】

「それじゃ、使用を」




 とりあえず鑑定能力をナビリンに使用してもらい、自身の能力がどの程度のものなのか把握しようとしたたときであった。






「--------きゃあああっ!」

「!?」


 突然悲鳴が聞こえ、その声の方向を見た。



 やや遠いが、それでも見る限り何人かの人影が見える。


 そして、その周囲にはなにやら狼のようなものが集団で囲んでいるようにも見えた。



「鑑定対象変更、あっちの狼っぽい何かにしてくれ!」

【了解……鑑定完了】


_____________

『ハイウルフ』

狼が何らかの原因でモンスター「ウルフ」となり、更に成長して強化されたモンスター。

元が狼ゆえに群れを成し、その連携はすさまじく、一頭あたりの戦闘力は中の下と言ったところだが、集団で連携することにより、全体の能力が向上する、

また、群れを率いる長が優れていれば優れているほど厄介性も増すので、要注意である。

通常は灰色のかかった毛並みだが、長となるとなぜか黒い毛並みに変化する。

_____________


……しょっぱなから、厄介なモンスターを見てしまったようだ。


 まぁ、転生早々ドラゴンに囲まれた恐怖に比べればまだいい。




 とにもかくにも、見かけたからには見捨てられない。


 まだ距離があるし、見なかったことにできるけど‥‥‥これも何かの縁だ。



「せっかくだし、炎龍帝との戦闘で鍛えた腕前を確かめてみようかな」

【素手でですか?】

「‥‥‥あ」


 ナビリンのツッコミに、フレイは己が武器を持って居ないことに気が付いた。


 炎龍帝との戦闘時、まともに戦えるように武器を持たせてもらっていたが‥‥‥考えてみれば、名づけの儀式にの際に要らないから置いていって、そのまま放置したままだった。



「‥‥‥まぁいいか。炎龍帝との戦闘で、アレを使えるし、いざとなれば武器を奪おう」

【フレイ、その言葉アウトです】


 ナビリンに言われながらも、俺は襲われているらしい人たちの元へ駆け出す。


 素手だと多少の不安があるが、炎龍帝の攻撃よりも痛くないはずだ…‥‥多分。


 いや、肉体爆散四散しかけたことがあったけど、流石にそこまで行かないだろう。



 嫌な思い出を思い出しつつも、フレイは素早く駆け抜けるのであった。

ウルフたちに襲われている人の元へ向かうフレイ。

炎龍帝との戦闘の成果を、ここで試してみるべきである。

……とはいえ、どれだけの腕前か今一つわからないので、とりあえず最初から全力で行ってみよう。

次回に続く!!



ところで、今さら気が付いたが、フレイは炎龍帝からある程度の教養を得たが、一般常識とかどうなっているんだろうか?

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