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神と鬼と時空間  作者: 黄昏のゼア(Twilight XEA)
出会いとはじまり
2/3

不安は募るばかり…

神と鬼と時空間


不安は募るばかり…


ここは妖炎国という国だ。


そして俺、桐嶋隼人は十六歳になった。


今はなんだかんだで普通の高校に通うことになり、今日は転入日である。


俺はあの時から力を制御できるようにと訓練を始めた。


そして、「阿修羅」を手に入れたころから剣術などを学び始めた。


自分からなんとなく出始めたが、やはり刀があればやってみたくなるものだと自分で納得していた。


剣術を習ったところで何と戦い、どこで使うかもわからないが…


今通っている高校には全く縁のない話だろう。


そしてもちろん「阿修羅」は家で保管している。


少し歩くと校門前に着いた。


横に「東野宮高校」と書かれている。


周りを見ると、


「おはよ~」

「あ、おはよ~」


ここの生徒は仲良さそうに挨拶を交わしている。皆仲がよさそうだ。


悪いことは言いたくはないが、少し目障りかつ邪魔だと思えてしまう。


そんな生徒たちを無視して下駄箱へ。


そして少し歩いて職員室へ。


「おはようございます。」

と近くの先生らしき女性に声をかける。


すると、

「君が桐嶋隼人君かな?」

と返事が返ってきた。


実は、今日はこの学校に転校してきた初日なのだ。


「はい。そうです。今日からよろしくお願いします。」

「そっか~。よろしくね~。」

と言い、

「あ、私担任だからね。」

と、笑顔でこっちを見る。


俺は対応に困ったが、


「そうなんですか。よろしくお願いします。」

とだけ言っておいた。


別に本心から言ってないわけではない。


実際、これから世話になるし、「よろしくお願いします。」とは本当に思っている。


「私は神崎雪奈。みんなは私を「しんせつ」って呼ぶんだよ。神に雪で、しんせつ。」

と、ニックネームまで教えてくれた。


この人は生徒から人気なのだろう、と俺は悟った。


なぜなら、先生なのに「神崎先生へ」と書かれた手紙が多く机にあったからだ。


多分見た目から判断してファンレターなのだと思う。


というかハートや「もうマジ好きです」とか紙に書いてあったのだから、嫌でもわかる。…ラブレターではないはずだ…


まぁ、なのでこの先生は言うならばこの学校のアイドル的存在なのだろう。


「教室へ案内するね」


あれこれ考えているうちに声をかけられて、階段を上り教室へと向かいはじめた。


教室へ着いてから先生は先に中へと入り、ホームルームを始める。


「それでは、ホームルームを始めます。」

という先生の声が聞こえる。

と同時に、

「今日からこの学校に転校してきた人がいます。」

とも言ったのが聞こえた。


正直、緊張する…どうしよう…


「それでは転校生を紹介します。入って」

と定番なセリフと共に俺は教室の戸を開けた。


「桐嶋隼人です。よろしくお願いします。」


それだけでみんなが騒ぎ始める。


主に女子だ。


何で騒いでるんだ?


もしかしたら「あの子かっこいい!」


とかなら多分普通の男子は嬉しいのだろうけど…


俺には今でも余裕はあまりなかった。


先生に指示された席へと座り、授業が始まった。


授業が始まり、少し経って思う。


授業のレベルが思ってたより低い。


この程度なら基本の復讐ぐらいだろう。


でもこの授業、集中できない。


皆の視線が俺を向いている。


(気まずすぎる…)


そう思い、寝ることにした。


でも、もちろん寝たふりだ。


腕を枕にして頭を置いた。


一回目を閉じる…





眠りから覚めた。


本当に寝ていた。


って…

「マジかよ。てか、ここどこだ…」

時間移動が起きた。


今頃は学校大騒ぎだろう。


「阿修羅」がいれば何とかなるのだろうけど…


「早く戻らないと…」


今回行き着いた場所は焼野原。


死体が転がっている。


そして敵がいる、多い。


数十人もの敵らしき人達が少し先で歩き回っている。


俺は自分の使える体全てを逃げることに使った。


もうなんだっていいから、まだ死を迎えることはできない。


「阿修羅」が今ここに欲しい。


そう思い、走り出す。


後ろを振り返ると相手がこちらを見ていることに気が付いた。


そして、異様なスピードで迫ってくる。


相手は武装をしていた。


本格的な武器という言い方は間違っていると思うが、とにかくすごい武器を持っている。


それも敵全員が。


(逃げ切れない…剣術学んだの意味ないじゃん…)


そう思いながら走る。


そして敵に捕り、すぐに首を切られた。


だが、痛みを感じることはなかった。


「なんだろう、この感じ…」


そう呟くのと同時に光が差した。


光の先には、

「ん…君…と君…隼人君!」

と叫ばれ目を開ける。


俺の意識は学校に戻っていた。


そして、俺の周りにはクラス全員がいた。


「俺は、どうしてた?」


そう聞くとやはり、

「急に隼人君消えちゃって、そして少ししたら戻ってきたけど傷だらけで目は閉じてて‥」

と泣いて説明してくれた女子がいた。


なぜ泣いている…とツッコミたくなったが、今はそんな状況じゃない。


「そっか…」

とだけ答えた。


俺は先生に早退したいと伝えると先生は了承したが、

「後で家にお邪魔しても良い?」

と聞かれてこちらも了承した。


男子からは少し睨まれて、女子からは心配そうな目でこちらを見られた。


気まずくなり、

「今日はすいませんでした。」

と一言伝えて教室を出た。


「初日でこんな状況じゃこの先が心配だ。」

と、そう呟いて家へ帰った。


家へ着いたのは昼前の十一時ぐらいだった。


そして今はおやつの時間。


つまり午後の三時だ。


学校は四時に終わると聞いており、さらに先生となるとさらに来るのが遅くなるだろう。

そう予想していた。


十分後


俺はテレビをつけっぱなしにして、リビングのソファーに座り今日のことについて悩んでいた。


帰ってきてから食事とトイレ以外はずっとこうしている。


と、そこへ誰かが俺の家のインターホンを鳴らした。


ピンポーン。ピンポーンピンポーン。ピンピンピンピンピンポーン。


連打するなよ、マジ迷惑だ。


そう思いながら俺は玄関のドアを開けると、そこには「神崎雪奈」の姿があった。


「何でこの時間に学校から出られるんですか…」


呆れながら質問をしつつ、神崎雪奈を中へ入れた。


神崎雪奈をリビングに案内し、俺は紅茶を二杯入れてからリビングへと戻った。


俺は紅茶を神崎雪奈の方へと置き、

「どうぞ」

と付け加えた。


「ありがとう」

と言いわれた俺は神崎雪奈を見ている。


神崎雪奈は紅茶を飲み始めたが下を向いたままだ。


時間について聞こうと思ったが、ここにいるから多分問題はないのだろう。


多分…


「で、要件は何ですか。何か話が合って訪問してきたんじゃないんですか?」

と早速本題に入る。


「隼人君。君は今日の出来事はもちろん覚えてるわよね?」

忘れるわけないだろと思いつつ、

「もちろん覚えてます。」


「なら良いけど…」

と暗い顔をして返事を返された。


「何か訪問の理由と関係ありますか?」


「まぁ…ね。結構あるというか、そのことでしか来てないんだけどね。」

俺の額から汗がこぼれる。


なんだろう、このプレッシャー。


妙に嫌な予感を感じるのは気のせいだろうか。


そんなことを思い、また俺は言葉を発した。


「今日のことって、早退前のことで良いんですよね?」


「そうよ。それ以外、何かあったかしら。」

と冷たい、とても鋭さがあるような返事が返ってきた。


今の神崎雪奈は今日の朝あった神崎雪奈とはまるで別人のようだった。


そして、神崎雪奈がまた口を開いた。


「あれ、時空間移動よね?」


その瞬間、背筋にとてつもなく強力な電流が流れた気がした。


「はい…?」


「ごまかさないで。真面目に答えなさい」

と言われてしまい、どうしようもなくなった。


かといって、俺が本当のことを言ったところでこの人がどうなる。


そもそも何でこの人は「時空間移動」について知っているのかがわからない。


何者なんだよ、この人。


だめだ。脳が全く使い物にならない。


そこへさらに追い打ちが…


「私は神の一人です。」


「…ん?…え?は?」


何言ってんだ、この人。


どういうことだ。


私は神って言ったか、この人。


いや、聞き間違えかもしれない。


もしかしたら中二病なのかもしれないし…


「神ってあの神様?ゴッド?」


「そうだ」


あれ?聞き間違えじゃない。


とすると、よほどの中二病で大人になってしまった女性なのだろう。


そう無理矢理な考えを自分にぶつけていると、


「あなた。神と契約したの?」


「契約?神と?」


え、何だよそれ…と思い、全く理解できなかったが、すぐに心当たりが見つかった。


もしかして俺が初めて時空間移動を起こした時のあの変に光放ってた人も、神だったのかな?


そんな疑問が俺の頭の中を猛スピードで駆け巡る。


落ち着かないまま、神崎雪奈が話しかけてきた。


「あの、いつ契約したの?」


「いや、契約してませんよ…」


「本気で言ってるの。ふざけないで」


「いや、ふざけてません。そもそも契約とかなんですか、それ?」


「いや、ふざけてます~~~。じゃないとおかしいもん。そんなこと今まで聞いたことないし。」


「そう言われても、契約自体知らないんです~~~」


「…」


くだらない言い合いの後は何故か無言の戦いになってしまったので、別の話題を切り出す。


「その前にあなたが神だって証拠がないじゃないですか。もし本当に神なら知ってることを教えて差し上げますよ。」

と、挑発をかねて神崎雪奈に言ってやった。


すると神崎雪奈はスッと立ち上がり俺の方を向いて、


「証拠を見せればあなたは教えてくれることを約束できますか?」

と聞かれ、俺はコクコクとうなずいた。


その返答を聞き微笑んだ後、神崎雪奈の周りを何か光のようなものが集まり始めた。


それと同時にフワッとテーブルに置いてあった紅茶の入ったカップが浮き始め、次第にリビングにあるものすべてが浮き始めた。


そして、俺も例外ではなかった。


「え、本当に神なのか…」


部屋の中はぐちゃぐちゃで、風が部屋を駆け巡っている。


「どう?これで私はあなたから少しでも信用を得られたかしら?」

と聞いてくるが、正直今の俺には焦りと興奮の二つがあった。


「あぁ…うん。まぁ…多分認める。」


俺は完全に言葉がなくなっていた。


「一度だけ見たことあるからなんとなく神なんだってわかるし。」


「え…」


また沈黙してしまった。


だが、なぜだ。


俺は確かに鬼の「阿修羅」がいる。


だが「阿修羅」は俺本来の能力と言っていた。


「俺は別に神様でもないし、力もない上「神様と契約したからでしょ。それ以外考えられないわ!」


俺の言葉を遮るな…


「いや、俺本来の能力って言われました」


「誰に?」


「えっと」

と数年前の初めて「阿修羅」に会った記憶がよみがえる。


たしか…


「殺すよ♪神様」

とか言ってたような…


神様が嫌いなのかな…


そんなことを悩んでいると、神崎雪奈の視界に「阿修羅」があるのに気付いた。


「隼人君…まさか、あれは鬼じゃないわよね?」


「…」


「どうなの?」


「そうです。先生のおっしゃる通り、あれは自称鬼と名乗る刀です」


「そうですか…」


「すいません…先生に隠すつもりはなかったんですけど…」


「まぁ、良いわよ。そのうちまた話しましょう。」


「やはり時間がないようですね、先生」


「先生はやめて。雪奈で良いわよ。」


「じゃあ、雪奈さんで。」


「いや、雪奈で。ね?」


どんなこだわりがあるんだこの人は…


「でも、これは学校でもそう呼ぶんですか?俺…?」


「嫌なの?」


「流石に周りからの視線が気になると思います。」


え、何で?って顔をしながら


「何?恥ずかしいの~?」

と少しバカにされた…


正直、特別な関係でもないし先生を名前だけで呼ぶのには抵抗があり、恥ずかしいと感じていた。


なので、

「はい。抵抗もあるけど、恥ずかしいです」

と答えた。


ていうか、学校でもしかして「しんせつ」のほかに名前で呼ばせてるのか、この人…


「あの、他の生徒も名前で呼んでるんですか?」


「いや、呼んでないよ?」


え…じゃあなんで俺だけ呼ばされるんだよ…


「いや、でも恥ずかしいし雪奈ともそんな関係じゃ…」


「じゃあ年齢近いって言ったら呼んでくれる?」


呼ぶかもしれないけど、年齢近くないだろ。


そう思いながらも、一応俺はコクコクとうなずいた。


「じゃあ言うか、しょうがないな…私、今十七歳なんだ~」


「…は?え?十七歳って俺の一つ上じゃん」


「うん。そうだけど?」


「普通に言うなよ。てか、何で十七歳なんだよ。もっと上じゃないの?」


「失礼だよ、それ。第一みんなが私を年上だと教師という職の偏見で決めつけてるだけで、私年齢一言も言ってないんだよ?」


「あ、確かに…」

と間抜けな声を出しつつ納得した。


確かに自分で勝手に決めつけてた。


「でも、何で教師になってんの?中卒とか?」


これが最初の疑問だった。


すると、

「私まず学校に言ってないからね…まぁ、神だし~主なこと大体知ってるし~」


なんか、ムカつくんだけどこの人…


「そうですか。で、話しずれたから戻すけど何で年齢が近いことで俺に名前で呼ばせようとしてるんですか?」


すると、神崎雪奈は少し顔を赤らめてこちらを見る。


そして、

「君が好きなんだよ~…隼人君がさ…」

「…」

当然即答はできない。


俺は考えることを辞めてしまい、フリーズした。


「あの…返事を聞かせて欲しいんだけど…」


「…」


俺は無言。

もちろんフリーズしているからだ。

だって、急に言われても困るだろ。


「隼人君?」

どう答えればいいんだよ…てか、まだ会って数時間じゃん!絶対嘘だろ…


ただ、仮に本当だった場合のことを考え、また悩み始めた俺は、


「ごめん…まだ、その…付き合うのは難しいかな…神様ってのもあるし…神が悪いとは言わないけど、正直まだ心の整理ができてないから。」


すると表情が暗くなり、

「そっか、そうだよね…急だったのもあるだろうし、ごめんね…」

と涙目で言われた。


慌てた俺はとっさに

「でも、もし希望するなら雪奈って呼ぶよ。」

すると涙目ながらに微笑み、

「希望します」

と答えた。


しばらく雪奈と二人で話たあと、雪奈は仕事があるからと言って帰った。


(じゃあなんで早く来たんだよ…)

俺はそう想いながらリビングへと戻る。


家に一人になってしまった俺はリビングを片付けてからソファーに横になる。


「神…ね…」

そう呟き、俺は目を閉じ眠りに入った。


翌日


俺は当然リビングで起きた。


ただ、ソファーで起きはしなかった。


きっと寝ているときに落ちたのだろう…


俺は体を起こしてあくびをし、時計を見るが…


「マジか!もう始まる十分前じゃん!」


急いで制服に着替え食パンを取り出しイチゴジャムを塗った。


そのまま口へと持っていき、カバンを持ち玄関を飛び出した。


学校へ着いた時には始まる二分前。


なぜかいつもより早く着いた。いや、早すぎる。


まぁ、それでもぎりぎりだったけど…


急いで教室へと向かいホームルームへ「ギリギリ」で出席した。


ホームルームが始まる数秒前、雪奈が教室へ入ってきたときの仕草とこちらへの目線で気まずくなった。


少し赤くなるし、どう反応すればいいのか…

一応、無視しとく。


すると何も発してはいないが怒っている仕草をする。


頬を膨らませてこちらを見てくる。


それに対し周りにいるクラスメイトの視線が痛い。


焦っているのを察したのか、笑いながらではあるが見てくるのを止めた。


「それでは、ホームルームを始めます。」


 ♢ ♢ ♢


今はちょうど昼頃。

昼食を食べているところだ。


ホームルームから、学校では色々と面倒なことが多かった。

まず、ホームルームからクラスメイトの視線が痛い。


その後、ホームルームが終わってから

「なんで「しんせつ」が赤くなったり頬を膨らませたりしてんんだよ!あんな可愛い「しんせつ」は見たことないぞ!」

や、

「もしやお前!神崎先生とどういう関係だ!」

や、勘のいい人で

「まさか昨日お前の家に訪問した時に何かあったのか!」

と、色々面倒なことになってきた。(最初の奴。こっちの立場になると大変なのだという理解をしていただきたい…そして、最後の奴!そうやって察するの辞めてくれ。確かに軽く何かはあったけど君が察するのマジ迷惑なので。)


そして更に雪奈が好きな生徒には完全に敵視され、それは俺のいる学年だけではなく他の学年も同じことだった。

それに追い打ちで

「隼人君~」

と変な意味でいいタイミングだ…


「何ですか?神崎先生」

「いや、昨日のことまさか忘れたの?雪奈だよ!雪奈じゃないと嫌だよ」


その瞬間、周りにいた生徒全員の視線がこちらに向けられ睨まれた。


中には丁寧に殺意まで込められているものもある。


「わかったよ、雪奈…じゃあまた後で。」

と言い逃げて何とかやり過ごし、今ちょうど昼休みになった。

「はぁ~…」

と思いため息をつく。


本当に疲れる。

更に生徒の半分以上は俺を敵視している。


そんな学校生活がこれからも続くとなるとこの先が思いやられる。

いっそのこと、カウンセリングでも受けてみようかな…


バカな考えが頭に浮上したとき、唐突に

ガラッ

と扉のあく音と共に雪奈が入ってきた。


「一緒にご飯食べよ~隼人君~」

「結構です。」

「え~何で~」

「色々と大変なことになるので。というか既に大変な状況下に置かれてますが…」

「そっか。じゃあご飯食べるの明日か~またね~」

「明日も食べません。」

というともう雪奈は出て行ってた。


「はぁ~…」

と、また思いため息をつく。

そこへ、ある男子生徒が俺の方へと寄ってきた。


結構彼は女子に人気の生徒だった。(というか、男子と話しているのは見たことない。多分俺がここへきて数日だからだろう…)

耳はとんがっていて歯は鋭い感じで。

確か名前は…?

なんだっけ?

と考えているうちに彼が話しかけてきた。


「こんにちは。隼人君と話すの初めてだよね?神崎先生って隼人君のいわゆる彼女さんなの?」

とダイレクトに聞きに来た。


「んなわけないじゃん。というかえ~っと…ごめん、名前なんだっけ?」


「僕はネルヴァ。君には興味があるというかさ、ほら。初日に君が急に消えて少し経つと急に現れたやつ。覚えてる?」


「あぁ、覚えてるよ」


何でそんなこと言い始めるんだこいつ…


「もしかして、この話題を持ち出すの迷惑だったかな?」

「まぁ…ね。」

「そっか、ごめん。」

と話してから昼食を食べる時間はずっとネルヴァと一緒にいた。


昼が終わり、学校もなんとか終わった。




帰りに雪奈に呼ばれたが、無視をして学校の玄関へと向かった。


そこで偶然なのか、ネルヴァがいた。


「一緒に帰ろう」


「別に良いけど…」


歩きながらネルヴァは楽しそうに色々と話していた。


趣味や好きなスポーツなど、まるで自己紹介に言う必要のあるものをそのまま話しているようだった。


そして急に真剣な顔をして俺は不意を突かれた。


「転入早々いなくなったのって『時空間移動』でしょ?」


表情が表に出てしまった。


それを逃さず、

「図星みたいだね」

と言う。


「何の話?ってまぁ今更誤魔化すのも不自然か…なんでわかった?」


「う~ん…寝ながら瞬間移動はまずありえないし~まぁ、なんとなくそう思っただけなんだけど、違うか

なかな?」


「ずいぶん陽気な感じだな。」


「まぁね~」


こいつもまさか神とかじゃないだろうな…


そんな不安が頭を横切る。


「僕ね~剣術を習ってるんだけど、見た感じ君も習ってるみたいだね~」


「なんでそうなる」


「だって筋肉凄そうだし~」


「筋肉関係ないだろ、てかそんなに俺は筋肉無いぞ?」


「ハハハ~」


こいつ、結構苦手なタイプだ。


「剣術習ってるなら、一戦交えない?」

「は?嫌だよ」

「あ、剣術習ってるの認めるんだ~」


やっぱり苦手だ。

でもこいつは何で剣術を習ってるんだ?


「ネルヴァ、一つ質問良いか?」

「うん、どうぞ~」


「お前はなんで剣術を習ってるんだ?必要ないだろ?」

「それは秘密だよ~じゃあ君が教えてくれたら良いよ?」


「それは無理な話だな」

「じゃあ教えない」

「あっそ」


結局聞けなかったが、なんとなくだが深い事情がありそうな気がした。

もちろん、勘だが。


「じゃあさ~剣術で勝負ね~」


だから何でそうなる?


「勝ったら相手の理由を聞くことができるとかさ~どう?」

「俺は嫌だ。」

「じゃあ真剣ね。手加減は無しで。」

「だから俺はやらないぞ」

「じゃあ、剣どうせ家にあるだろうから、取ってきて良いよ~待ってるから。」


完全にネルヴァのペースだ。

勝手に決められて不機嫌ながらも、疲れたため

「わかった」

と返事を返した。


そのまま俺はネルヴァと一回別れて家へと戻った。

この作品を読んでくださった方、ありがとうございます。

まだまだ未熟だという自覚しか持てない自分を早く成長させたいです。

(次も読んでくれると幸いです)

あまりあとがきで書くことないのでこれで失礼します。


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