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神と鬼と時空間  作者: 黄昏のゼア(Twilight XEA)
プロローグ
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プロローグ

神と鬼と時空間


プロローグ



もう暗くなってしまった。


日が下り、辺りは暗くなってきた。


俺はいつも人通りの少ない道を歩き家へ向かっている。


いつもそうだ。


毎日毎日大事な日なのだと思っていてもいつもいつも同じ様な日々の繰り返し。


そんな中、俺は今日。


マニュアルに沿っているような日々から抜け出した。


「刀…なのか?」


それは道に落ちていた刀を見て呟いたものだった。


なぜ刀が道に落ちているかわからない。


でも、不気味だと感じた。


《触れ…目の前にある刀に触れ≫


不意に言われたのと同時に、声が刀から聞こえたことに驚いた。


「誰だ」


恐る恐る聞いてみると、軽い返事が返ってきた。


《さ~君が僕に触れればわかることだよ~≫


「嫌だよ。人のものには触れるなって親に言われてるからね」


《そっか~なら今日から君のものにすればいい≫


「は?俺は…」


その瞬間、霧の濃い場所にいた。


そして目の前には刀があり、上に人らしき者のシルエットが霧の奥から見える。


更にまた不意を突かれた。


「フフフッ♪やっと君と直接話せる」


「誰だよ、お前」


「そうだね。僕に触ってくれたら話す約束だったね」


「は?俺はお前に触れてねーよ」



「残念ながら君は触れたんだよ。それが君から触れてなかったとしてもね。そして、ここに君がいるのがその証拠だよ~」


この発言から俺は相手から強制的に触られてここにいることがわかった。


そしてまた、相手の口が開いた。


「僕の名前は阿修羅ノ夜。」


途中を遮り、

「で、阿修羅ノ夜は俺に何の用だ」

と本題に入ろうとした。


が、

「ひどいな~最後まで聞いてよ~」

陽気な声調で紛らわしてくる。


「あと、阿修羅で良いよ」


「そっか。で、阿修羅は俺に何の用だ。」


「君に憑依したい」


「は?何言ってんだよ…」


阿修羅はニコッと笑顔を作った。


瞬間、元の世界へ戻ってきた、と思ったが…


「どこだ、ここ?」


腰に例の刀があった。


《ここは別の世界、君のいる世界じゃありえないことも起こる世界…といえばわかるかな~…≫


「なんでこんなとこにいるんだよ」


《君が持つ本来の能力、力を使ったんだよ≫


「は?本来の能力?」


《時空間移動だよ、君の能力。時間を移動できるうえに、他の世界にも行ける能力のことさ≫


「な…冗談はやめろ…」


言葉を失った。


さっき阿修羅は俺の世界じゃありえないことも起きる世界といったが、この世界で最初の「ありえない」と思えた出来事だった。


《言葉を失うのも無理はない。確かに君のいる世界じゃありえないだろうけど、実は君。幼いころに体験してるんだよね~「時空間移動」をね~≫


楽しそうに語る阿修羅俺は恐怖に思えた。


「でも何で今使えたんだ?」


《君のベースとなる身体能力とかが弱っち~からねだよ。ついでに君の心も弱い≫


「うざい」


《ひどいな~悲しいな~》


阿修羅はニコニコしてる。


「そうは見えないけどな」


そう言ってから、知らない世界を見回した。


そして異変に気付く。


「なんだあれ?なんか光ってるな…人なのか?」


《あれは神だね。ごめん。今憑依する。あと一つ。あれは君の…》


そこで阿修羅の声は止まった。


いや、聞こえなくなった。


頭に変な感覚がある。


角…なのか?


そして無意識に笑みを浮かべた俺は、


「殺すよ、神様♪」


そう言い放ち、ありえない力で地面を蹴りあげて阿修羅が神と呼んだ人のもとへ刀を振るった。


相手は綺麗に攻撃を喰らって真っ逆さまになり地面へ向かって落ちていく。


地面に当たる寸前に浮き、不時着を防いだ。


俺は意識があるだけで、体はどうやら本当に憑依されて俺の意志では動かないらしい。


結構不思議な感覚ではあったが、今はそんなことを考えている暇はない。


もし、今みたいに阿修羅が神と呼んでいたやつから攻撃が来るならそれは俺の体にダメージが来るという

ことだ。


やはり、痛いのは嫌だ。


「何者だ。お前は…鬼なのかな?」


「そうさ~僕は鬼だよ♪君を倒すためにここへ来た。幸い体が手に入ったからね~」


おい、待て。


今体が手に入ったって言ったか?


これからずっとこのままだったらどうしよう…


「私を倒すなど無理な話を」


「いやいや~やってみないと分からないで、しょ!」

と阿修羅が刀を振るう。


速い…というか本当にこの動きは俺の体で行われてるか疑うしかないものだった。


それに対して相手は光のようなものを放ってくる。


それを俺の体は刀を使って切る。


半分に切れて後方へと飛んで行った光は相当の威力を持っていたらしく、後ろにあった建物が吹っ飛んで

いた。


もう恐怖でしかない…


「大丈夫だよ。僕たち死なないから」


阿修羅が自分に言い聞かせるように俺へ話しかけて、飛んだ。


そして一瞬刀が黒くなるように見えた。


その黒くなった刀を振るう。


同時に、振られた刀をなぞるように闇のようなものが放たれた。


とてつもなく速いスピードで神へと進み、当たる。


神は相当大きなダメージを喰らったが、それでも浮いていた。


「お前、本当に鬼か?」


「うん、そうだけど~なにか?」


「とすればお前は黒鬼か鬼神だろ」


「またもや正解~僕、実はこれでも鬼神なんだ~♪」


「そうか…今の俺では無理だな…」


「だよね~知ってる。では遠慮なく…」


グサッ‼

音と共に神から血があふれ出てくる。


それに満足したのか阿修羅は刀を抜き、


「さ!か~えろっと!」


その言葉を最後に、俺は意識を失った。


失う寸前に、阿修羅が神様だと呼んでいた人のことが気になって仕方がなかった。




気づいたら俺は血を浴びた状態で道に倒れていた。


前にも話したが、ここの道は人通りが少なく、幸い誰も通ってなかったみたいだ。


だが、この姿で人に見られるのはまずい。


そう思い立ちあがる。


「こんなに体に負担かかってたのかよ…」


とてつもなく体が重いうえに関節もひどく痛む。


軽く舌打ちを一回して急ぎ足で家へと帰った。


いつの間にか腰に下がっている刀と共に…



この作品を読んでくださった方、ありがとうございます。

まだまだ完成度の低いものですが、これから成長していこうと日々励んでいく予定です!


これからも応援よろしくお願いします!

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