信長と謙信
えー
ギリギリの状態が続いております
がんばります
光秀は一人歩いていたはずだった。
いつの間にか帰蝶とお市が一緒におり行く場所まで決められた。
「いいか、上杉 謙信に会いに行くぞ」と帰蝶は言い、
「ところで戦場ではなにがあった?」と聞かれた。
「まだ話す気になれなくて」と言うと、
「帰蝶がせっかく聞いたのに光秀は答えてくれぬか、そうだそなたに良いことを教えてやろう」
と言うと、
「わらわとお主は親族になるのだ」と打ち明けられた。
「嘘ですよね」
「本当だ、わらわの父の兄弟の奥方の兄弟がお主の父となった男だ」
「それもうほとんど他人ですよ」と呆れながら言った。
「まぁ良いではないか、わらわに話してみよ」
「いえ、結構です」
「そういうな、お市も聞きたがっておるぞ」
「いえ、私は気にしませんので」
「ほれ気にしておる、さぁ言え」と言うと光秀の前に立ちふさがった。
光秀は大きく息を吐き出すと、
「半兵衛さんがぼくたちをこの世界に連れてきた張本人なんです、でも死んでしまって元の世界に戻れなくなったんです」
「なに、殿が天下を取れば戻れると言ったではないか」
「えぇ、殿が天下を取れば人探しなど簡単にできます」
「それでか」と納得したように帰蝶は頷くと、
「まぁ落ち込むな、今晩はお市を貸してやる」と光秀の肩を叩きながら言った。
光秀は真っ赤になりながら、
「結構です」と断ったがちらりとお市を見ると表情一つ変えずに二人を見ていた。
その後三人は宿を取り三日かかり上杉領内へと入った。
「ここからは上杉領内だから気をつけろ」と帰蝶は言っているがどこにも緊張感は無かった。
そこへ見廻りの兵の一団がやってきた、すると帰蝶は大きく手を振りその兵が気付くと近づいてきた。
「気をつけるんじゃなかったんですか」と光秀が言うと、
「あんなのはほんの戯れじゃ」と笑いながら言った。
兵の一団全てが帰蝶の前で膝をつき、
「帰蝶様、長旅ご苦労様です」と隊長らしき男が言った。
「そんな挨拶はいいからはよ籠を持って参れ」と帰蝶は言い、
「さぁ謙信に会いに行くぞ」と光秀の方を見て言った。
その後はひたすら歩かされた、途中から帰蝶が飽きたと言い駆け足になった。
すぐに城が見えてきた。
「思ったよりも小さいお城ですね」と光秀が言うと、
「あそこは支城じゃ」と帰蝶が答えた。
中に通され座って待っている間光秀はあの上杉 謙信に会えると思うと緊張してきた。
どんな大男なのだろうと思って待っていると、綺麗な着物を着た綺麗な女性が現れた。
「帰蝶、お市お久しぶりです」と女性は座りながら言った。
「姉上こそお元気そうでなによりです」と帰蝶は丁寧に挨拶し、お市はそれにならって頭を下げた。
「こちらの御仁は?」と女性が聞くと、
「こちらは明智 光秀と申します」と帰蝶は言い頭を下げたので光秀も頭を下げた。
「そうかこの男が光秀か、帰蝶しばらくこの男を預かろう」
「はい、姉上」と言い帰蝶は頭を下げっぱなしだった。
「あのすいません何が何だかわからないんですけど」と光秀は恐る恐る聞いてみた。
「帰蝶、何も言ってないのか」と少し厳しめに言われると、帰蝶は肩をビクッと動かしオドオドしながら、
「あの……その……」と答えようとしなかった。
「そうか、すまぬ光秀殿こいつが言わないから何も分からないと思う、我は上杉 謙信だ」
「え……」と言うと光秀は固まった。
それを気にせず謙信は、
「お前は根性を叩き直す為に預かることにした、帰蝶信長に伝えておけ」
「はい、姉上」と言うと頭をペコペコ下げ続けた。
「でも姉上って……」と状況が飲み込めない光秀が言うと、
「そうか知らぬよな、我は信長の姉にしてこの地を治める者だ」と答えた。
「あの、帰蝶様と二人でお話が」と光秀は言うと帰蝶と二人廊下に出た。
「信長の姉っていたんですか?」
「家族からいない事にされたお人じゃ、姉上は悪魔の様な女じゃわらわは逆らえん」
「じゃあ僕はここに残るんですか?」
「そうじゃ姉上が残れと言ったら誰にも逆らえんのじゃ、諦めろ」
「ここで何をさせられるんですか?」
「それは聞かぬ方が身の為じゃ」
「そんな……」
「早く戻らぬと指切られるぞ」と言いながら部屋に戻っていった。
光秀は慌てて部屋の中に入った。
「話まとまったか?」と謙信はいいながら酒を飲んでいた。
「はい姉上、光秀を煮るなり焼くなり好きにお使い下さい」と帰蝶は言い頭を下げた。
「よし、良かろう」と言うと、家臣を呼び出した。
「こいつ兼続って言うんだけど歳も近い、面倒見てもらえ」と言われ兼続に連れられて行った。
「さてお市、いつも悪いな辛くはないか?」と謙信はお市に尋ねた。
「いえ、謙信様毎日楽しいです」と頭を下げながら言った。
「帰蝶は騒がしいからな、お市よ帰蝶の事頼んだぞ」と言った。
帰蝶とお市は黙って頭を下げ謙信は頷くと部屋を出て行った。
帰蝶とお市はしばらく光秀の様子を見る事にした。
初日は掃除をさせられ、田んぼを耕し、飯を食べるだけであった。
次の日はなぜか山の中を走らされていた。
三日目には川を泳がされ、四日目には調練に参加させられていた。
謙信と一緒に見ていた帰蝶は、
「光秀をどうしたいのですか?」と聞いてみた。
「まぁ今は試験みたいなものだよ、彼に何の素質があるのかのね」と答えてくれた。
「今のところ彼に何の素質があるのですか?」
「体力がなさすぎる、今までよく生きてこられたなと驚いておる、しかし頭は悪くない」
「そうですか、彼を今後どうするのですか?」
「決めてないがちゃんと返してやるから安心しろ」と言って帰蝶の頭を撫でた。
「それなら良いのですが」
「そういえば最近信長大人しくなってしまったな、また迷っているのか?」
「今は光秀かおらんからな、彼が元の世界に帰るのには殿が天下を取る必要があるみたいなので」
「そうか、だが我は手を貸さんからなあの変態を殺すまではな」
「まだ姉上を諦めてないのですか、信玄殿は」
「あの馬鹿毎日文を送ってくるは、無視すると兵連れて来るわで腹が立ってしょうがない」
「でも兵を連れて来るのは領土開拓のお手伝いでは?」
「そつだが我の領土に入って来るから追っ払ってやってる」と笑いながら言った。
「そういえば信長と同盟組んだとか、世界しか興味ないとか言ってたらしいな」
「そうなんです、意外でした」
「実はな、大陸くれたら婚姻してもいいと言ってやったんだ」
「じゃあ姉上の為に世界に戦を仕掛けようと……」
「そうみたいだな、男は馬鹿だな」と笑いながら言った。
読んでいただきありがとうございます。
この先はいったいどうなるのか?
次回予告
ついに現れた巨大な雲
その中には空飛ぶ島が隠れている!
主人公は無事に【バルス】と言えるのか!?
ライバルはリア充だ!
次回天空の城ムスカ最終回
まるで人間がゴミのようだ!!
これは書きません。。。