信長と斎藤家
えっとよろしくお願いします!
天使や悪魔を出したいと思いつつ頑張っております!
清洲城は大慌てで戦の支度をしていた。
「早速松永攻めですか?」と秀吉に尋ねると、
「そうだがお前も早く準備した方がいいぞ、犬山を攻めるみたいだぞ」
「犬山は確か織田家の城だよね?」
「叔父上のだが亡くなられてしまってそこを斎藤家に狙われてる」
「信長様は?」
「先に五千で犬山城を囲んでいるはず、丹羽殿と共に援軍頼む」
「わかった」と言うと駆け出し長秀に、
「戦みたいだ、犬山の叔父上が亡くなられた」と言い二人は兵を集めた。
「農兵が集まらん」
「気にすることはないです、全軍出発」
太鼓の音と共に清洲城を出て犬山城まですごい勢いで駆け始めた。
その頃信長は苦戦を強いられていた。
「囲まれたか」
「殿、もうすぐ援軍が来るはずですのでここは踏ん張りましょう」
と恒興が横に来て言った。
「半日はかかる、それまで凌ぐぞ」と信長は言うと一番壁の薄そうな右側に塊のまま突っ込んだ。「ここを抜ければ勝ちだ、勝ち鬨を上げながら突っ込め」
信長の指示で一斉に勝ち鬨が上がり太鼓も鳴らされた。
犬山城内にいた龍興は外を見た。
「なんだあれは、まるで勝ったかの様な振る舞い、さすがうつけだな」
と嘲笑っていたのだが自軍が徐々に押され始めると、
「どうなっている、誰か援護を出させろ」と指示を与えた。
しかしこの指示で龍興の軍は囲いが緩んでしまった。
これを信長は見逃さず騎馬に乗っている者は包囲網を抜け出し大きく迂回して敵の背後から攻撃を仕掛けた。
これで龍興軍は援軍が来たと思い、更に乱れ始めた。
信長軍は包囲網を抜けるとしばらく離れ陣を敷いた。
「なんとかなったな」と信長が言うと、
「肝が冷えました」と恒興が言った。
「しかし殿あれは策とは言いませんよ」
「何を言うか、あれは立派な策だ」
「どこがですか?」
「いいか相手は圧倒的に有利だったんだ、そんなとき相手が勝ったといいながら突っ込んで来たら普通援軍が来たと思うだろ、だからそこに騎馬が現れれば相手のやる気はなくなると言う策だ」「殿が考えたのですか?」
「いや、光秀が前に教えてくれたんだ気合いとか言っていたな」
「気合いは策ではないです」と恒興は半分呆れて言った。
夜になり戦場は静かになったが龍興は歯がゆかった。
今攻めれば信長の首が取れるかもしれないが家臣は反対している、これを何とかしなければ負けると考えた。
「半兵衛を呼べ」と言い半兵衛がやって来ると、
「信長の首は遠いな」と言った。
「そうですね、しかしながら今攻めればこちらに利がございます」
「それはわかっておる、しかし皆の士気が低すぎる」
「なるほど、ではこの戦は負けますな」
「はっきりと言いおる、確かに負けだ」と言うと龍興は肩を落とした。
「殿がその様では負けは確定ですかな」と言うと半兵衛は、
「私に五百の兵を与えてください」と頭を下げた。
「何をする気だ?」
「信長の首を狙います」
龍興は考えたが半兵衛には考えがあるはずだと思い兵を貸した。
全員騎馬に乗り出発して行った。
これで半兵衛が戻らなければ負けだなと思いながら眠る事にした。
半兵衛は信長軍に突っ込むと斬りつけ駆け続けた。
信長が気づく頃には陣幕のすぐそこまで迫っていた。
「面白い、奴は生け捕りだ」と信長は叫ぶと自分も太刀を抜き陣から自ら出た。
「信長の首はここだ」と叫ぶと騎馬隊が五騎ほど信長に向かって突っ込んで来た。
しかし剣先は信長に届く事はなく馬は倒れた。
半兵衛は何が起きたかわからず慌てて立ち上がったが一緒に来た兵が立った途端に首が吹き飛んだ。
「信長はこんなに強いのか」と半兵衛は言い刀を構えたが刀が吹き飛ばされたり
「やぁ、半兵衛久しぶりだな」と豪快な声が聞こえたと思ったら目の前に大男が立っていた。
「義龍殿」と半兵衛が言うと、
「今は勝家だ」と笑いながら言った。
この人には勝てないと半兵衛は思った、と同時に腹に衝撃が走り気を失った。
「信長殿大丈夫か?」
「勝家ありがとう」
「気にするな、兄弟」と言うと勝家は豪快に笑った。
信長は半兵衛を縛ると陣の中には勝家、恒興の三人だけにした。
半兵衛が目を覚ますと目の前には信長がいた。
「私の負けだ、殺してくれ」
「それは無理だ、面白くない」
「面白い面白くないの話ではない、生きていても恥しか感じん」
「そう言うな、それにまだお前には聞かなきゃならん事がある」
「何も答えん、殺せ」
「困ったな、殺したくはないし話ししてくれないしどうしよう?」
「殿放されてはいかがですか?」
「恒興、それでは意味がないだろ稲葉山城の落とし方聞きたいんだから」
「しかし殿、彼は喋らないと思いますよ」
「勝家はどう思う?」
「俺は殺してやって欲しいな」
「あのさ話し聞くって言ってんだけど」と不機嫌そうに信長は言い、
「半兵衛は俺の家臣になる気ない?」と一応聞いてみた。
「無い、殺せ」
「つまらんな、人質として犬山城と交換してもらう」と信長が言うと、
「そんなの無理ですよ」と恒興に言われた。
その時光秀、長秀が到着した。
「二人ともよく来たな、こいつは半兵衛だ」と信長が紹介した。
「殺してくれ」と半兵衛が言うと、
「ずっとこの調子です」と信長が言った。
「なんかいい策ない?」
「でしたら城と交換してもらえばいいんじゃないですか?」
「光秀それいいな、面白そうだ」と目を輝かせながら信長が言った。
「そんなの殿は認められない、私を捨てるに決まっている」と半兵衛は言った。
「話すだけ話してみようではないか」と信長は言い、
「光秀が話せ恒興が付き添いだ」と指示した。
二人は日が昇ると陣を出て龍興がいる犬山城を目指した。
「どうやって入るのですか?」
「この書状を見せれば入れるんだよ」
と言って信長の書状を見せた。
「これが相手に交渉の使者と分からせる物だ」
そう言われて納得した。
書状を見せると城の中まで案内してくれたが皆目が怖かった。
中に通されると両脇にずらりと家臣団が並び正面に龍興が座った。
「話は半兵衛の事か?」と龍興はゆっくり話した。
「その事です」と光秀は答えた。
「それで、解放してもらえる条件は?」
「犬山城と交換です」
「城と人だと?」と家臣団からは声がした。
龍興は皆を黙らせた。
「本当に犬山城でいいのか?」
「十分です」
「わかった、犬山城は明け渡すから半兵衛を返してくれ」と言った。
「ありがとうございます」と言い光秀は深々と頭を下げた。
龍興はこの時織田家には勝てないかも知れないと思ってしまった。
光秀は城から出ると、
「腰が抜けそうです」と言った。
「自軍の陣までは頑張ってくれ」と恒興は笑いながら言った。
光秀は頑張って歩き自軍にたどり着くと信長と半兵衛に報告した。
「殿はなんと言うことを」と半兵衛は涙を流しながら言っている。
「半兵衛がそんなに欲しいのか、それ程までの男か」と信長は考えながらブツブツ言っていた。
「よし城が空き次第半兵衛を放て」と信長は言うと、帰り支度を始めた。
そこに伝令が現れた。
「秀吉、利家両名が三好を討ちました」
「松永はどうなった?」
「それはまだとの事ですがじき落ちるとのことです」
「わかった」と信長は言うと馬に乗り、
「息子に会いに行く」と言って共をつけ去っていった。
「信長様の息子はどのような方ですか?」と光秀が恒興に聞くと、
「彼はとても静かな人だよ」とだけ言った。
読んでいただきありがとうございます。
やっぱり天使や悪魔は諦めます。
あと学園モノで薬で小さくなってメガネかけた変な名前の男の子が出てきたら100%殺人事件が起きます。
しかも太った男の子の言うことは大体ヒントになってます。
ピカっぽいこの意見は結構外れます。