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転生信長記  作者: 松田 飛呂
信長と天下
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信長と天下

初めての小説?となります、至らない点しかございませんがお付き合い頂ければ幸いです。

皆様の貴重なお時間を頂きます。

なるべく優しい、大海原の様な気持ちで見守ってください。

タイタニックのように頑張って後悔致します!!


1.


毛利 良勝 15歳 高校生 身長165センチ 細身の好青年 あだ名 子悪魔

良勝は暴行、恐喝、詐欺の罪で刑務所に入れられることとなった。

未成年でありながら凶悪とみなされ成人と同じ扱いを受けることとなった。

彼は刑務所に護送されることとなった。

その護送中に護送車が光に包まれ消失してしまった。

そんなところから始まる。

気がついたら原っぱに一人で立っていた。

ここはどこだろうかと周りを見渡していると馬が走ってきた。

時代劇みたいだなと思いながらみていると、

「お前何者だ、変な格好しやがって」

と馬上から言われた。

どう見ても鎧のような物をきている男はなぜか自分と同じ眼をしていた。

「僕は毛利 良勝、まぁ護送中だったら仕方ないかな」と服を見ながら答えた。

「毛利のものか、よしお前もついてこい」と言うと馬を走らせてしまった。

訳がわからないがとりあえずついていくしかないと思い走ってついていくことにした。

しばらく走り続けると馬は神社の前で止まった。

「ここからは俺も歩かなくてはいけないからな話しよう」と男は馬から降り歩きながら言った。

良勝は横に付いてうなずいた。

「お前は毛利のものなのか?」

「毛利って名字ではあるけれども」

「ならなぜ鎧をきておらん?」

「鎧なんて持ってないですよ、なんであなたは鎧を着てるのですか?」

「そんなの戦に決まっておる、今川を討ちに行く」

「はぁ」といいながら良勝は頭を整理した。

もしかしたらタイムスリップ?それともドラマの撮影に入ってしまったのか?

でもなぜ急に?

そんな事を考えていると横の男は兜を外した。

それにより顔がよく見える、かなりのイケメンである。

じっと顔を見ていると、

「なんだ俺のこと知らんのか?」と不満そうな顔で言われた。

「すいません」と素直に謝ると

「気にするな、まだまだ弱小な者だからな」と口元をニヤつかせ

「織田 信長だ、覚えておけ」と言った。

良勝は頭が真っ白になった。

「そうだお前家来にしてやる」と信長は満面の笑みで言った。

「いえ待ってください」と慌てて言うと

「不満か?殺すぞ?」と睨みながら言った。

「不満はないです、ただ僕はこの時代の人間ではないのです」

「そうか、なら俺にまかせろ」

「なにをどう任せればいいのですか?」

「自分の時代に帰れるまで俺の仲間でいればいい手伝ってやる」

この男はばかなのかと思うくらいあっさり違う時代を受け入れた。

「鎧も用意してやる、戦くらいはできるだろ?人殺しの目してるからな」

「戦はできないですよ、ケンカくらいなら」

「ケンカだと?そんなもんより戦の方が楽しい」と信長は笑いながら言った。

絶対にばかだと良勝は思った。

そんな話をしていると続々と人が集まってきた。

「よし、皆集まったな」と信長は満足そうに言い

「必勝祈願だ」と言いながら本堂へと足を進めた。

良勝も付いていったのだが皆んなに怪しい目で見られ続け、必勝祈願が終わるとようやく紹介された。

「こいつは新しい部下だ」と信長は言った。

「殿、また得体の知れない輩を引き込むおつもりですか?」といかにも厳格そうなおじさんがいった。

「まぁまぁ気にするな、鎧と刀用意してやれ」といい信長は一人の若者みつけを呼び出した。

「こいつは今出仕停止の利家だ」といい

「お前に仕事をやる出仕停止解除だ、こいつの面倒みてやれ」

と言いながら良勝を押した。

「よしこれで今川を討つぞ」と信長は笑顔でいうが

「あの殿作戦は?」と聞かれた。

「ない」とあっさりと答えた。

「かなりの数の砦が落とされているのですよ」

「そうだな」

「作戦がないなら何故飛び出したのですか?」

「なんかじっとしてられんかった」

「籠城すればよかったじゃないですか?」

「つまらん、戦は野戦だ」

などとやりとりがされているのから少し離れたところで良勝と利家の二人は鎧をつけていた。

「よし、大きさはちょうどいいな」

「はい、でも重いです」

「力ないなぁ、お前いくつだ?」

「僕は15歳です」

「俺より年上だぁ」

「まぁ気にしないでください、それより作戦ないんですか?」

「殿は突っ込んで斬り殺すそうすれば勝てると言っていた」

「本当に?」と驚きながら聞いた。

「あぁ、敵が五千いてこちらが千なら一人五人殺せばいいと教えられている、ばかな俺にもわかる」

「間違ってはいないけど」と言いながら、歴史に興味がなかった自分にイラついた。

桶狭間の戦いであることは間違いないのだがどのように勝ったのかがわからない。

そんなことを考えていると、信長がやってきて

「こいつがなんとかしてくれる」と言われた。

そして小声で

「この戦勝てれば皆が納得する」と言われた。

そして場所を移動して砦の中に入り状況が書かれた地図を見せられた。

「さぁ軍師殿なにかいい案が浮かびましたかな?」

「早くしろ今でも皆戦っているんだ」

などと言われ続けた。

横にいる信長は刀をひたすら磨き続けており、

利家は心配そうに見ている。


もうやるしかないと思い地図を見ると、田楽狭間と書かれた文字を見つけた。

「ここはなにがあるんですか?」

「深田」

「今川はこの手前で陣を取ると思います」

「なぜわかる?」

「手前は深田、後ろは崖ですこの大軍ならここで陣を取るのが得策です」

「じゃあ手を出せないと言うことか?」と信長は刀を磨くのをやめて言った。

「そういう訳ではありません、逆にここを攻撃します」

「どうやって?」

「田の中を突き進み崖に潜みます、それで陣を取って休み始めた所を襲うのです」

「それは野盗のやることだ」と不満そうに信長は言った。

「でも相手の方が推してますしこのままいくと全滅ですこれは時間との戦いです」

と力強く言った。

しかし全く自信はなかった、ただこれなら敵を騙せると思っただけだった。

「おい、その作戦面白いか?」と信長はつまらなさそうに言った。

「面白いかはわからないですけど勝てると思います」

「多分義元の事だ見張りは多いし裏山にも登らせてる」

「見張りはいるでしょうそれは無視して突撃すれば」

「少し面白いがまだつまらん」

そう言われて良勝は面白いとは何か考えないといけなくなった。

信長はそんな良勝を見ているととても楽しくなってきた。

しばらく良勝は考えたあと

「さっきの作戦を囮にして正面からも突撃します」と言った。

皆はお互いの顔を見合わせ成功しないのではと不安そうな表情をしていたが、

信長だけは膝をポンっと叩き、

「面白い」

と言って立ち上がり

「準備だ」と言った。

そして良勝は信長と共に囮りとなり、ほかの者が正面から攻撃という事に決まった。

信長は文句を言い続けていたのだが急に思いついてしまった。

「皆聞け、義元は強いし賢い」とここで言葉を切り皆を見回した。

皆はなにが言いたいのかわからず口を開けて信長の話を聞いていた。

「義元は俺が囮になると思っている、だから俺が正面から良勝と共に突撃をする」

ここまで言うと皆が一斉に止めに入った。

「大丈夫だ、絶対に勝つ」と信長は言い

「これなら面白い」と呟いた。

信長はさらに作戦を成功させる為に小六を呼びつけ

「村人の振りをして義元達を田楽狭間に留めろ」と命令した。

こうして桶狭間の戦いが開始するのであった。

信長軍四千、対する今川軍は二万とも三万とも言われていた。

信長と良勝はわずか千の兵を皆馬に乗せ待っていた。

残りの者たちはもう出て行ってしまって砦は静まり返っていた。

「利家がいるから安心しろ」と信長は楽しそうに言っている。

「馬すらまだ乗れないのですよ」と良勝は馬にしがみつきながら言った。

「大丈夫だその馬は俺の馬の真後ろを走ってくれるさ」と言って信長は良勝の馬の頭を撫でた。

「利家大丈夫かな?」と不安そうに聞くと、自信満々に

「殿なら大丈夫、ちゃんと先頭を走られる」と答えた。

「そうだ良勝、前に出るなよ」と信長も言ってきた。

良勝は死なないように頑張ろうと思った。


その頃今川陣営では民のもてなしを受けていた。

砦を二つ陥落させさらに敵将も討ち、元康も従順に働いている、

すべてがうまくいっていた。

「織田はやはり弱い、武将の器ではない」と義元は一人つぶやいていた。

その時強襲の知らせを聞いた。

「織田軍六百が突撃してきました、追い討ちしますか?」

「蹴散らせ、深追いはするなよ」とだけ言い部下を下がらせた。

今川軍は織田軍を飲み込もうとしたがすぐさま織田軍は引き返した。

義元は本陣から見ていた。

織田軍はその後もしばらく戦っていたが一人また一人と消えていった。

「儚いな、降伏すればいいだけなのにな」と義元は悔しそうに言った。

その後雨が降り始め休止することとなった。


信長は驚いた。

勝手に突撃した部隊がいてさらに全滅したというのだ。

「良勝、作戦は取りやめろ」と言い出した。

「いえ、大丈夫です。」と良勝は安心させるように言った。

「ただこのままでは大変なことになるので秘策を」

「秘策だと?」

「えぇ、利家殿に松平を攻撃してもらいたい」

「元康だと?」

「彼らを戦場まで連れてきてもらいたいのです」

「挟まれるぞ」

「わかっています、ですがこれがうまくいけば勝てます」

「うまく行かなければどうなる?」

「死にます」

「わかってきたではないか」と信長は笑い利家のほうを向き

「死んでも元康をこっちに引き付けろ」と命令した。

利家が走っていくと信長は馬を走らせ始めた。

「中島砦に向かう」とだけ言ったのでみんなは慌てて付いて行った。

中島砦に着いた時には二千人しかいなかった。

「利家はあとどのくらいで帰ってくる?」

「もう少しでございます」と家臣は答えた。

「もう待ちきれん」と信長は苛立っていた。

「でもどうやって連れてくる気なのでしょうか?」と良勝が聞いてみると

「簡単だ、義元が別の敵にやられてると思い込ませればいいんだ」

「そんなこと無理ですよ」

「なぜ無理だと言い切れる?」

「だって織田家と今川家の戦いですよ?」

「だから他は邪魔しないってか?」と信長は笑いながら言った。

「良勝、俺に味方するものもいるんだぞ、それに俺を勝たせて恩を売る奴もでてくる」

「そんなことある……」

「それが戦国だろ」と信長は言った。

良勝は自分の考えが甘いと思った。

そんなことをしていると利家がどこからともなく帰ってきた。

「殿、連れてまいりました」と頭を下げながら言うとその横に元康が立っていた。

「気づかれたか」と信長は笑いながら言っていたが良勝は不安に襲われた。

「信長殿の手下は私に挨拶をしに来ただけですよ」と元康は笑顔でいった。

「元康、三河をくれてやる同盟を組もうじゃないか」と信長は馬から降り元康の前に立って手を出した。

「主君を裏切るなど」と元康は手を出さず信長を見ていた。

「お前の親父さんを殺させたのは今川だ、俺まで死んだら誰が松平を守る?お前にできるのか?」「そんな、それに私が国などとそんなこと」

「心配するな、俺はお前に三河を任せるだけだ天子までの道は俺が作る」そう言うと元康の肩に手を置き、

「俺とお前で親父さんの敵を討とう」と言った。

ここで良勝が

「急がなくては今川にバレます」と横から口を挟んだ。

信長は

「しょうがないお前は俺のことを追いかけろ、追いついたら討てただし少し刻をくれ」と言ってみんな馬に乗り

元康を置いて砦を出た。

そして今川軍二万の真正面に信長軍三千は立った。

「我は織田 信長だ」と信長は馬から降り先頭に立ち言った。

相手の陣がどよめきだした。

「今から正面突破してやる」とさらに付け足し馬に乗った。

太鼓の音が鳴ると共に信長を先頭に突っ込んだ。

相手は緩んでいたのでいとも簡単に奥まで入り込んで行った。

良勝は何もせず馬にしがみついているだけで進んで行った。

しかし義元の周辺だけ異常に堅かった、まるで岩盤に覆われているような屈強な兵がいたのだ。

「反転」と信長は言うと三千の兵は引き返した、そしてそれと同時に後方から残りの織田軍千が突っ込んだ。

こちらは歩兵ばかりであるが相手の陣を崩すのには十分であった。

義元は中心部で座っていた。

「後ろから奇襲です」と報告を受けたが、

「信長だけを見ていろ、あっちが本隊だ」と言うだけであった。

「奇襲は義元様の首を狙っているのですよ」と部下は言ってみたが義元は信長の背中を見ていた。「信長は自ら首を狙ってくる、後ろの奴らは引くぞ、ただもう奴らの兵力はない」と義元はニヤリと笑った。

信長は敵陣から出たと思ったらすぐさま反転させさらに突っ込んだ。

信長軍の後ろにはさらに五千ばかりの軍団が付いてきた。

「なぜ兵がいる」と義元は驚きながら立ち上がった。

旗はどこのだ、と思いながら見たが旗はない。

信長の隠し軍と思うしかなかった。

信長は敵陣の硬い部分に当たらないよう義元本陣を抜け後方の部隊と合流しさらに義元軍に突撃した。

義元は数の多い謎の軍隊の方に兵を集中させ一万、信長軍には少ししか与えられなくて八千の形をとった。

これで安心したのか義元はまた座った。

信長軍は止まらずに無理矢理でもという体制を取っていたが謎の軍は今川軍とは戦わず立ち止まっているだけであった。

そして義元に伝令が来た。

「松平 元康助太刀に参上致したがどうして敵と見なされているのでしょうか?」

この伝令を聞いた時義元は身が凍った。

そしてその時信長が義元の目の前に現れた。

「義元、首は戴くぞ」と笑顔で言うと信長は首を刎ねた。

そして良勝を近くに置き勝鬨をあげさせた。

こうして桶狭間は終結し、織田軍は勝利したのだった。

信長は義元の首を持って来た桶に入れられ体は返した。

「丁寧に祀ってやれ」と言い、

「首も検分が終わり次第返す」とも付け加えた。

そして良勝、利家を連れて元康の元を訪れた。

松平軍は初め信長を殺そうとしたが元康自らが信長を迎えに来て陣の中に入れた。

「これでお前は自由だ」と信長が言うと元康は顔を下げ何も言わずにいた。

「良勝の手柄だ、帰る」といい信長は元康の陣を後にした。

良勝は何も言えずただひたすら付いていくだけだった。

その日の夜、清洲城に着いたが宴会などはなく静かに過ぎていった。



書いてる本人は楽しいのですが、お楽しみいただけたでしょうか?

今後も頑張って精進して参ります!

ありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております!


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