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プロローグ

双子の主人公を書きたいと思って考えた作品です

『夢』


それは、自分が望む『願望の世界』である。


夢の世界では、自分の体に翼を生やして自由に空を飛ぶことが出来る。

夢の世界では、雲の上や海の上、炎の上でさえ歩くことが出来る。

夢の世界では、自分の好きな人物や物を自由自在に操ることだって出来る。

そう、それはまさに自分の望む全てが可能となる世界。


だが、夢の世界は現実では圧倒的に短い。

一般的に夢は、睡眠中にもつ幻覚とされている。

人の平均睡眠時間が6時間~7時間だとしよう。

おそらく、その限られた睡眠時間中に『夢の世界』での体感時間は僅か数秒か数十秒程度。その一瞬とも思える時間しか『夢の世界』に居られないのだ。

自分の望む全てが叶う夢の世界がたった数秒。そして、自分の願望が全く叶わない『現実』と言う名の過酷な世界が数十時間以上・・・。


いや、もしかしたらそれ以上に夢は見られない場合もある。

そもそも人によっては『夢』自体を見ない人も多数いる。完全な睡眠によって、睡眠中の幻覚自体が発生しない『熟睡』だ。

更に最悪なのは『悪夢』だ。

悪夢は本来の夢とは正反対に、自分の願望は愚か自分の恐怖や苦しみを味わう世界へと変わる。

酷い時には、過酷な現実世界以上の恐怖と苦しみによってうなされる場合も少なくないだろう。


・・・さて。

そんな良くも悪くも、短い時間しか居られない『夢』。

ここで1つ問いたい。

もしも、『夢の世界が無限に見られるとしたら?』

あなたはどう感じ、どう答えるだろうか?


もちろん、十人十色の返答が帰ってくるに違いないだろう。


現実に満足している人なら、NOと答えるかもしれない。

反対に現実に不満だらけの人は、迷わずYESと答えるかもしれない。

もしくは、興味はあるが無限は・・・と、言葉を詰まらせる人も居るだろう。


そんな夢の世界のこの物語は、とある双子の姉妹の『夢』の世界のお話・・・。




双子の姉妹はこう思っていた。

現実は双子にとって偽りの世界。

現実は双子にとって無意味な存在。

現実は双子にとって食べて寝るだけのただのサイクル。

現実は双子にとって大きな鳥かご。

現実は双子にとってオワコン。


自分達双子以外の現実の全てが『嘘』で自分達こそが『本物の現実世界』なのだと。


生まれたその日からずっと。

双子の姉妹は互いが真実であり、唯一の現実世界として暮らして来た。

他人とは一切触れることなく、家族の仲でさえも自分達以上に信頼できる世界はないと今でも思っている。


ここまでの話を聞くと、自分達の世界に引きこもる可哀想な双子の姉妹だな~と思うだろう。

もしかすると、過去に何か原因となる事件があったのか?

家庭の環境が複雑なのか?

壮大ないじめにあった事があるのか?

はたまた、生まれ持った何かの病気の類だろうか?

・・・と、様々な推測をするかもしれない。


だが、一言だけ言っておこう。


『そんな想像クソ食らえだ』


理由は単純明快。

これからお話しする、その双子の姉妹の日常を見てもらえれば分かるからだ。

そして、この物語の主人公が双子の姉妹であり、舞台となるのがその双子の姉妹の『夢の世界』だと言うことを覚えておいて欲しい。


では早速、その主人公の双子の姉妹とやらを見てみよう・・・・・・。

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