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どうせ振られるなら潔く振られたい

作者: 吉成 けい

 大丈夫だ、昨日リハーサルした通り言えばいい。

「じ、実はアナタのことが」

「ごめん、無理。話はそれだけ?」

「はい」

 去りゆく後ろ姿を見ながら思った、今日のリハーサルは昨日のリハーサルより上手く言えた。明日は本番だ!



 学校でのあだ名がいつの間にか玉砕天使になっているけど、このドキドキを味わうためなら構わない。手当たり次第告白して振られるザマを小馬鹿にしてつけたあだ名だとは思う。しかし、一部の人間には絶大な支持を誇っている。アナタの活躍のおかげで告白するハードルが下がりました!という内容の手紙がよく下駄箱に入っている。

 今日のターゲットはD組の中澤だ。人当たりも良く、きっと最後まで言葉を聞いてから振ってくれるであろう。呼び出しのメモを下駄箱に入れて先に体育館裏へと行った。



 大丈夫だ、昨日リハーサルした通り言えばいい。

「じ、実は」

「ちょっと待って、先に言いたいことがあるんだけど」

 おっと、これは初めてのパターンだ。練習にもなるし出方を見てみるか。

「い、いいけど」

「玉砕天使、我ながら驚きではあるが、お主を好いておるようだ!我と付き合うてみるのは如何か」

 ちょいちょいちょいちょい!ちょいと待ってくれよ!どういうキャラだよ!というより、本当に初めましてのパターンだなおい!告白の練習のため呼び出したはずが、よくわからんキャラで逆に告白されたよ!え?どうしよう?

 思いにもよらない展開にあたふたしていたのだが、気がつけば周りにはギャラリーが出来ていた。みんな返答に期待してるんだ。どうしよ。なんて言えばいいんだ。あぁ、こんなことになるなら振る練習もしとけばよかった!

読んでいただきありがとうございます。


思い浮かべた性別と逆でもう一度読み直して下さい。印象変わりますか?

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