喧噪の目
刺すように
飛び回る言葉たちが
渦をなして
誰よりも一人
弾けるように
打ち出される言葉たちが
えぐり取る
何処よりも一人
孤独の意味に気づかない
貴方の口を軽くして
貴方の心を尖らせて
貴方の記憶を砂のように
さらさらと崩してゆくものが
壊すものを
貴方の頭を愚鈍にして
貴方の言を激しくして
貴方の動を粗暴にして
ざわざわと壊してゆくものが
奪うものを
それから
それから
落ちるように
浸蝕する言葉たちが
周りをうめて
いつよりも一人
息の根を止めるように
その隙間をじっと狙っている