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# 第四十七話:血眼の覚醒


鼓動が、



世界と重なった。



精神の檻の中心で、



カイは一人、



立っていた。



ミラの気配が、



遠く、



しかし確かに感じられる。



「……生きている」



その事実が、



胸を焼いた。



次の瞬間、



激痛が走る。



視界が、



赤く染まった。



右目。



左目。



両方が、



内側から裂ける感覚。



「来たか……」



遠い記憶が、



脳裏に溢れ出す。



――血の儀式。



――選ばれた子供。



――泣き叫ぶ一族。



『開眼すれば、



世界を壊す』



『だが、



閉じれば、



全てを失う』



誰かの声。



父か、



母か。



「……だから、



俺は閉じていた」



カイは、



歯を食いしばる。



だが今、



閉じる理由はない。



「守るものがある」



瞳が、



完全に開いた。



血のような光が、



空間を染め上げる。



鎖が、



悲鳴を上げて砕け散る。



精神の檻が、



崩壊を始めた。



「これが……



血眼ブラッド・アイ



視界の先に、



無数の未来が重なる。



選択。



後悔。



犠牲。



すべてが、



同時に見える。



「……酷い力だ」



だが、



それでも。



「俺は、



選ぶ」



遠くで、



バルザの声が、



初めて焦りを帯びる。



「その目を……



使うな!」



カイは、



一歩踏み出した。



血眼が、



未来を切り裂く。



精神の檻の外で、



ミラの胸の光が、



強く脈打った。



二人の選択が、



ついに重なろうとしていた。


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