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# 第三十七話:封鎖都市


朝は、


来なかった。



太陽は昇っている。



だが、


街は夜のままだった。



空を覆う、


黒い結界。



鐘の音が、



低く、



街全体に響く。



《第一段階》



《都市封鎖》



仮面の通信。



人々は、



立ち止まり、



空を見上げた。



門は閉ざされ、



転移陣は沈黙する。



逃げ場は、



ない。



市場。



子どもの泣き声。



兵士の怒号。



混乱。



ミラは、



歯を噛みしめた。



「これは……



戦争だよ」



カイは、



結界を見上げる。



「違う」



「試験だ」



「誰が、



誰を守るかの」



空間が、



歪む。



仮面の兵士たちが、



姿を現す。



無言。



整然。



恐怖より、



冷たい。



《第二段階》



《選択開始》



石板が、



街の中央に浮かぶ。



刻まれた条件。



《一時間以内に、



反乱分子を差し出せ》



《さもなくば、



区域を一つ消去する》



ざわめき。



恐怖が、



疑念に変わる。



人々の視線が、



一斉に向く。



――カイへ。



「……あいつだ」



「血の目の男」



「災厄を呼ぶ」



ミラは、



一歩前に出る。



「違う!」



だが、



声は飲み込まれた。



石が、



投げられる。



カイの額を、



かすめた。



血。



人々は、



叫ぶ。



「差し出せ!」



「一人で、



街を救え!」



カイは、



静かに、



歩き出す。



「やめて!」



ミラの声。



カイは、



振り返らない。



「……これが、



王の仕事だ」



仮面の通信。



バルザの声。



《よく来た、



選ばれる者》



《第三段階へ、



進もう》



結界が、



さらに、



閉じた。


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