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# 第三十四話:救世の残骸


古い旗は、


血に濡れていた。



地下都市ノクス



忘却区画。



瓦礫の奥に、


封じられた記念堂がある。



ミラは、


重い扉を押し開けた。



中は、


静かすぎた。



壁。



描かれた壁画。



仮面を外した人々。



子どもを抱く者。



怪我人を背負う者。



その中央。



刻まれた名。



《救済同盟》



かつての、


英雄たち。



ミラの喉が、


鳴る。



「……仮面の組織は、



最初から、



怪物じゃなかった」



同時刻。



地下鉄跡。



カイは、


一人の老人と向き合う。



白髪。



隻眼。



元・救済同盟の指導者。



「世界は、



選択に耐えられなかった」



老人の声。



「王が選び、



英雄が救い、



民は従った」



「だが、



救われなかった者は?」



沈黙。



「だから、



我々は仮面を被った」



「名を捨て、



責任を捨て、



希望を壊すために」



カイは、


拳を握る。



「それは、



救いじゃない」



「逃げだ」



老人は、


笑った。



「そうだ」



「だから、



若者に託す」



懐から、


古い紋章。



割れた仮面。



「止めてくれ」



「バルザを」



「彼は、



救えなかった子どもだ」



遠くで。



爆発音。



ミラの通信。



「カイ……



彼らは、



英雄だった」



「……知ってる」



カイの声は、


低い。



「だからこそ――」



「終わらせる」



英雄の残骸が、



再び、



世界を壊す前に。


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