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# 第三十三話:仮面の向こう


夜が、


地下都市を包む。



爆煙は、


まだ消えない。



屋上。



カイは、


雨に濡れながら立っていた。



背後。



足音。



「来たか」



低い声。



バルザ。



白い仮面。



「歓迎しよう、



名もなき王」



カイは、


剣を構えない。



「話をしに来た」



バルザは、


笑う。



「殺しに来た、



の間違いだろう?」



「違う」



「終わらせに来た」



沈黙。



雨音だけが、


二人を隔てる。



「仮面は――」



「誰を守るためだ」



カイの問い。



バルザは、


仮面に触れる。



「弱者だ」



「選べない者たち」



「王や英雄に、



未来を奪われる人間だ」



「だから、



我々は選ばない」



「混乱に、



委ねる」



カイは、


首を振る。



「違う」



「お前たちは、



選ばせている」



「恐怖で」



一瞬。



空気が、


張り詰める。



バルザの声が、


低くなる。



「なら聞こう」



「見えない王よ」



「お前は、



何を守る?」



カイは、


目を閉じる。



――最初から、



見えてはいない。



「選ぶ自由を、



守る」



「結果じゃない」



「過程だ」



剣が、


雨を切る。



初撃。



速い。



だが――



刃は、


止まる。



バルザの仮面に、


ヒビ。



「……ほう」



「未来が見えずに、



ここまで来たか」



反撃。



仮面の刃。



屋上が、


砕ける。



一瞬の攻防。



勝敗は、


決まらない。



バルザは、


後退する。



「続きは――」



「世界が、



選んだ後だ」



煙幕。



姿が、


消える。



屋上に残る、


割れた仮面の欠片。



カイは、


それを拾う。



冷たい。



だが――



確かに、



人の温度が、



残っていた。



戦いは、



始まったばかりだ。


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