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# 第二十七話:偽りの王


地下都市ノクス


王の空席は、


血よりも早く埋まる。



中央区。



瓦礫の上に、


男が立っていた。



豪奢な外套。


誇張された王冠。



名を、


ザイード。



元・武器商人。



彼は、


声を張り上げる。



「聞け、ノクスの民よ!」



「混乱は終わる!」



「俺が――王だ」



拍手。



雇われた歓声。



背後には、


重武装の傭兵。



“秩序”は、


金で買える。



同時刻。



裏路地。



ミラは、


負傷者を治療していた。



癒しの光。



だが、


足りない。



人手も、


時間も。



噂が届く。



「新しい王が立った」



ミラは、


手を止めた。



「……王?」



その頃。



地下水路。



カイは、


杖代わりの剣で



壁を探りながら進む。



見えない。



だが――



音が、


嘘を教える。



恐怖の匂い。



権力の匂い。



「……軽い」



カイは、


呟いた。



ザイードの演説。



その声が、


水路まで響く。



虚勢。



重みが、


ない。



「王は――」



「名を奪う者だ」



「名を与えるだけの奴は、



すぐ、



殺される」



カイは、


歩みを止める。



決意。



「……行くぞ」



見えない王は、



偽りの王へ、



刃を向ける。



その頃。



ザイードの背後。



仮面の影が、


静かに近づいていた。



笑う声。



「王は――」



「一人でいい」



地下都市は、



再び、



血を選ぼうとしていた。


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