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# 第二十話:地下都市、王を失う夜


地下都市ノクス


その夜、


秩序が、死んだ。



闇市の灯りが、


一斉に消える。



魔力遮断。


完全封鎖。



「始まったか……」



カイは、高塔の縁に立つ。


感情は、静かだ。


冷えた湖面のように。



血の眼が、


無数の分岐を映す。



――放置すれば、


地下は仮面に支配される。



――介入すれば、


“王”が死ぬ。



カイは、


迷わなかった。



「切る」




地下中央区。



ノクスの“王”。



名を、ヴァル=クロウ。



犯罪も秩序も、


彼の掌にあった。



玉座の間。



重装の護衛。



だが――



影が、


先に動く。



仮面兵。



爆炎。


悲鳴。



王は、


立ち上がる。



「血の眼……来たか」



「この街は、


怪物が守ってきた」



「お前は――」



言葉は、


最後まで届かない。



血の眼が、


一つの未来を、


静かに消した。




刃は、


王の胸を貫かない。



代わりに――



影が、


王の背後から伸びる。



仮面の刃。



ヴァル=クロウは、


玉座に崩れ落ちた。



血は、


少なかった。



静かすぎる死。



外。



地下都市に、


混乱が走る。



ギャング。


商人。


傭兵。



支配者を失った街は、



“空白”を晒す。



カイは、


高塔から飛び降りた。



着地。



胸の奥が、


さらに冷える。



(悲しみが……薄い)



遠く。



仮面の角笛が鳴る。



――侵攻開始。



地下都市は、



王を失い、



戦場になった。



そして――



血の眼の持ち主は、



“王殺し”と呼ばれるようになる。


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