第15話 百合@薔薇製 その1
もっとイチャラブさせたかったけど、設定上、好恵ちゃんも拓水くんも性的対象は女の子だからなあ。これが限界かなあ。今のところは。というわけでボーイズラブ要素が入ってますけど、健全ですからッ!
「拓水くん、さすがに女装したいだけあって、脚はすべすべに処理しているのね」
「……あの、好恵さん。それを確かめるのに触らないといけないのですか?」
「もちろんよ。剃ったにしろ、脱毛クリームを使ったにしろ、残り毛の確認には触ってみるのが一番なのよ」
私の部屋には私と湧谷拓水くんのふたりだけ。とりあえず女装をしたいという拓水くんを前にした私は、まずは拓水くんにズボンを脱いでもらうと、その脚を撫でまわすのでした。ふふふ、他人のすべすべした素肌を触るのって楽しいかも。
だって私って女の子の素肌って触ったことないんだもん。ん、意外かしら?
もちろん私が本物の女の子だとか、実は女装していることを隠して女の子のふりをしているっていうことなら、女の子の友達の肌を触ることもあるでしょうね。でも、違うでしょ?
だから私は女の子のすべすべの肌を触ったことはないの。むしろ逆に男の子のすね毛ぼうぼうの脚を触ったことはあるけどね。『えッ! すね毛ってこんなにも生えるものなのッ!?』ってね。
「ちょっと、くすぐったいですよ。好恵さん」
「あら、ごめんなさい。ところで、すね毛の処理具合を比較してみるために、私の脚を触ってみてもいいわよ」
「え、いいんですか?」
「もちろん。男同士なんだから遠慮しないの」
「うーん、でも好恵さんの見た目は完全に女の子という感じだから、なんかこう触りづらいというか、なんというか」
あらあら、私の完璧に近い女装が、あだとなってるみたいね。ここは手取り足取り行きましょう。
「ほらほら、どう? すべすべ具合に違いはあるかしら?」
私は拓水くんの手を取ると、その手を私のスカートの中に持ってきて、すねからももへと滑るようにさわさわとさせたのでした。うむ、なんか変態チックだけど、大真面目なんだからね。
「え、あの、その、好恵さん。ちょっとよく分からないです」
うーん、緊張してるのかな。しょうがない。ここは私が男の子だという証拠をお見せするしかないかな。
「緊張してるのね。私は本当は男の子だって言っても、見た目が女の子だからどうしても混乱しちゃうのね。だったらこれを見てよ」
というわけで、私はスカートを大きくめくり、拓水くんの目の前に私の股間の膨らみを見せつけたのよ。
「……ほ、ほんとうに好恵さんって、男の子だったんですね」
「今まで何度もそう言ってきたけど、信じてなかったの?」
「信じていなかったわけではないですけど、感覚的に納得できなかったというか……」
なるほど。理解と納得は違うというやつなのね。
「じゃあ、これでもう私がほんとうは男の子だってことを納得できたわよね。それともここも触ってみる?」
「いや、大丈夫です。それは遠慮しておきます」
ふふふ、私だって『はい、それじゃあ遠慮なく触らせてもらいます』なんて言われたら困っちゃうわよ。さすがにここは触られるのは不味い気がするし、もしも反応しちゃったら気まずすぎちゃうもの。
ほらほら、拓水くんもちょっと退きぎみになってるし。
「で、拓水くん。改めて触ってみて、感触の違いを確かめてみてちょうだい」
ということで、私の脚を拓水くんに触ってもらったのよ。ようやく男同士ということを納得できたのか、触り方に遠慮がなくなってきたのは良いことね。
いえ、この触り方、ちょっと気持ちいいじゃない。ヤバイかも。数字をカウントしちゃおうかしら。1、2、3、4、5……。
「なんだか、ぼくも好恵さんも、脚にムダ毛がなくてすべすべなんですけど、あえて言えば、ぼくの脚のほうがざらついていて、好恵さんの脚のほうがよりすべすべしているような。そんな感じです」
不思議そうな顔をしてる拓水くん。ちょっとかわいい。
「それはね、ムダ毛処理後にちゃんと保湿してるかどうかの違いだと思うわよ」
「保湿、ですか?」
「そうそう。ムダ毛処理って結局どんな方法で行っても、どうしても肌も痛めちゃうわけよ。だからちゃんと保湿クリームを塗ったりしないと、ムダ毛処理をすればするほど肌が荒れて、最終的にはガサガサになってしまうのよ」
私はそう言うと、鏡台の上の化粧品に混ざって置いてある保湿クリームを取ってきて、拓水くんに見せたのよ。
「ほら、これ。ムダ毛を処理した後は、忘れずに保湿クリームを塗っていくと肌荒れを防いで、すべすべになるのよ」
「そうなんですか。ぼくの肌も今からやって間に合うでしょうか?」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ。塗らないよりは塗ったほうが絶対にすべすべお肌に近くなるからッ♪」
「じゃあ、ちょっと塗ってみようかな」
「それじゃあ、せっかくだから私が塗ってあげる」
そう言うが早いか、私は保湿クリームを手に取り、拓水くんの生足に塗りつけたのよ。
「ぬ~り、ぬりッと♪」
「あ、好恵さん、ちょっと、じ、自分で塗りますからッ!」
おお、この反応、楽しい。拓水くんは女の子じゃなくて正真正銘の男の子で私たちは男同士のはずなんだけど、なんとなく男女でじゃれあっている感じに似てるかもしれないじゃない。
「遠慮しない、遠慮しない」
「いえ、遠慮なんかじゃなくて……」
「ふふふ、観念なさい♪」
「いや、だから、あーーッ! そこはダメーーッ!!」
うーん、反応が面白くてついつい大事なところをタッチしちゃった♪ 触ること自体は私にもついてるものだから面白くもなんともないんだけど、拓水くんの反応が面白すぎるんだもん。楽し過ぎよね。
ま、そんなこんながありまして、いよいよ拓水くんを女装させようという流れになったわけよ。
「ううう、保湿クリームを塗られただけなのに、なんだか犯された気分です」
「もしかして恥ずかしかったりする?」
「恥ずかしいですよ。当たり前じゃないですか」
赤面してる拓水くん。いやあ、この顔、ほんとうにかわいらしいですね。こういうの癖になりそう。
「ち、ち、ち、甘いわね」
「な、何が甘いんですか?」
「拓水くん、拓水くんは女装したいという気持ちはあるけど、まだ人前で女装したことないのよね」
「ええ、そうですよ。好恵さんに会うまでは男が女の子の服を着るなんて許されないことだと思ってましたからね」
「女装し始めの最初の頃って、女装したいって気持ちがあっても、女装したまま人前に出るって恥ずかしいものなのよ。似合ってるかな? 男とバレバレの感じじゃないかな? って思ったりしてね」
「ああ、それは言われてみればそうかもですね」
「でしょ? だからあの程度のことで恥ずかしがってちゃダメなのよ」
「な、なるほど」
「じゃ、とりあえず女装の手始めに、下着を替えましょうか?」
うふっと軽く笑いながら、私は自分が持っているショーツを手に取ると、顔の横に掲げて拓水くんに見せつけたのよ。
「え、下着まで替えるんですか?」
「当たり前でしょ。見えないところも女装することこそ大事なのよ。いえ、むしろ下着は女装の最大要素と言っても過言ではないわ」
拳を握って力説してみる。
「あの、それ、好恵さんが穿いていたものじゃ……?」
「だいじょうぶ。ちゃんと洗濯はしてるから」
「ちょ、さすがにそれはッ!」
「女装の道は下着から始まるのよ。さあ、まずはスパッと脱いで」
「脱ぎます。自分で脱ぎますから、パンツを引っ張らないでッ!!」
私が拓水くんのパンツを引き下げて中身がこんにちはする直前、とうとう拓水くんは観念したみたい。そうよ、最初から脱げばいいのよ。
拓水くんはもそもそとパンツを脱ぐと、今度は私が手渡したショーツを穿いたのでした。そして……。
「あの、好恵さん。はみ出すんですけど」
「……私よりもずっとはみ出してる」
「あの、好恵さん?」
「はっ! ショックを受けてる場合じゃない。拓水くん、そういう時はこれを上に穿くのよ」
私は今度はガールズオーバーパンツを取り出したの。
「あの、これを最初から穿けば良かったんじゃ……」
「ダメダメ。これはいわゆる見せパンっていうやつで、直接肌につけて穿くものじゃなくて、ショーツの上に穿くものなんだから」
「そういうものなんですか?」
「そうそう。これを穿くとはみ出しが隠せるからおすすめよ」
そしてショーツとガールズオーバーパンツを穿き終わった拓水くんなんだけど、下半身だけ下着姿っていうのはちょっと間抜けよね。
「さて、じゃあ次は上半身ね。さ、脱いで♪」
「もしかしてブラジャーを着けるんですか?」
「あったりまえじゃない。本来、女性にしか用事がない下着の代表中の代表といえばブラジャーなのよ。ブラジャーを着けなくて女装は始まらないし終わらないのよ。さ、とりあえず脱いで脱いで」
というわけで私は今度はブラジャーを取り出したのでした。その間に拓水くんも上半身裸になったようで、引き締まった筋肉質の上半身がむき出しになっていたの。
ほほう、なかなか鍛えてるわね。
「うっすらとした脂肪が適度に筋肉の上をおおっていてなかなかいいわね。脂肪が多すぎると男の場合はウェストが無くなるし、少なすぎるとごつごつした体つきになっちゃうから、拓水くんの脂肪の付き具合はベストに近いかな」
「ありがとう。でも、好恵さん。なんで撫でまわすように触ってるの?」
「体つきのチェックは似合う服をチョイスするためには必須でしょ?」
「じゃあ、メジャーとかで計ったらいいんじゃないかな?」
「私って、感覚で理解するタイプなのよ♪」
うーーそーー。単に触ってみたかっただけ。いや、男が好きなんじゃないわよ。私の体と普通(?)の男の子の体に何か特別に変わったところが無いかちょっと調べているだけなんだからね。
いつかは私も女装を卒業して男の子の恰好に戻る予定だから、その辺のところはちゃんと理解しておきたいのよね。
「うわ、乳首はやめてくださいッ!」
「なるほど。感度は私と大差ないのね。ふーん、そうか。私が感じすぎるというわけじゃないんだ」
という感じで拓水くんのボディチェックは終わったから、次はブラジャーね。
「はい。拓水くんのほうがちょっとだけ体が大きいから、もしかしたらキツイかもしれないけど」
「は、はい。とりあえず着けてみます。……ええと、着けました」
もちろんまだカップの中には何も詰め物をしていないから胸はペタンコなんだけど、ちょっとだけ女装レベルがアップしたわね。まだまだだけど。
「キツイ感じはしない?」
「ちょっと締め付けられる感じがしますけど、キツイっていうほどじゃないですね」
ほほをちょっと染めながら答える拓水くん。なんとなく徐々にかわいらしさがアップしてきちゃってるけど、うーん、これは女装させ甲斐があるわね。
「ならよかった。じゃ、これを入れてみて。ブラのカップの内側にパットを入れるポケットがあるから」
とりあえずパットを一組渡してみたけど、どうかな。ちなみに私はパット2枚重ねしてるわよ。
「入れましたけど、あまり形がよくないですね」
「じゃあ、私と同じで、もう一枚ずつ入れてみる?」
「はい。そうします」
やっぱりパット1枚よりも2枚のほうがブラのカップの形がいいような気がするわね。
「それじゃあ仕上げに、カップそのものの中に、これを入れてみて」
私はビーズクッションで出来たボール状の詰め物をふたつ渡したのよ。ちなみに私が使っているものの予備よ。やっぱりこういうものは複数個用意しておかないとね。
「おお、なんだか本当におっぱいができたような感じです」
「よかったわね。これで女装の基礎中の基礎が完了よ。じゃ、次は第二段階にいきましょうか」
女装の基本は、足りないところを足すということね。肩幅とかは骨格の問題もあるから小さくすることはできないの。だから肩幅についてはすっぱりとあきらめて、足せるところということでまず胸を盛る。そしてウェストを小さくしてくびれを作ることはできないから、ヒップを盛ってウェストのくびれを有るように見せるのよ。
「女装用のヒップアップパッドとかいうのも世の中にはあるみたいだけど、私は使ってないのよね。なんだか暑くなりそうで。だから私はこういうのを使ってるの」
そこで取り出したのが、愛用しているミニ丈のボリュームアップパニエよ。これもいくつも持っているから、ちょっと古くなったものを拓水くんにあげても問題なしね。
「あ、これって、好恵さんがいつも着けているやつですね」
拓水くんがなぜそれを知ってるかと言うと、単に私が他の男子たちと一緒に体育の着替えをしているからという理由よ。
「そうそう。男の体形ってどうしても骨盤が女の子よりも小さいからくびれができなくてずん胴にみえるのよね。そこでこのボリュームアップパニエよ。これを着けたうえでスカートを穿くと、お尻と腰の部分がふわっと盛り上がるから、ずん胴の男の子でもウェストにくびれがあるように見えるのよ」
ま、錯覚なんだけどね。
「なるほど。やっぱり女装は下着も大事なんですね」
「ちちち、下着 も 大事じゃなくて、下着 が 大事なのよ。下着の補正で、いかに女の子の体形に近づけるか。もしくは近づいたように錯覚させるかということが大事なの」
ふふん、と鼻息荒く胸反り。その間に拓水くんがボリュームアップパニエを穿いていたんだけど……。
「ダメダメ。いつものズボンを穿く位置じゃなくて、もっと上の部分で穿かなくちゃッ!」
男性の腰の位置は女性よりも低いから、いつもの位置よりも上の位置にスカートを穿くと、それだけで女性っぽい体形に見えるわけ。だからスカートにボリュームを与える目的のパニエも、やっぱりいつもよりも上の位置で穿かないとダメなのよ。
いやあ、私も昔はそういうことが分からなくて苦労したものよ。さて、パニエの位置を直した拓水くん。さらにかわいらしさがアップしたじゃないの。ふふふ。今後が楽しみね♪
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。更新頻度はどうしても落ちてきますが、よろしくお願いします。
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