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雑賀の覚悟
満員電車に揺られていると、雑賀は足の付け根あたりに振動を感じた。
スラックスのポケットに入れている携帯のバイブレーションだった。
携帯を取り出してみると、エリからのメールだった。
『昨日きていた速水くんですが、入部はしないことにしたそうです。詳細は部活のときにでも話しましょう。』
雑賀は本文を二度読み返して、喜びを感じている自分に腹が立った。
雑賀はエリに返信メールを打つ。
『今日の放課後、時間ある? 少し話したい』
送信。
返信はすぐにきた。
『わかりました。放課後、天文部の部室でどうですか?』
雑賀もすぐに返信メールを打つ。
『そうしよう。また、放課後にね』
送信。
雑賀は、エリと二人だけで話したいと思ったので、更科と沢口と小林には、あらかじめ連絡をしておいた。
『今日の放課後、エリちゃんと二人だけで話したいことがあるので、部室は空けておいてください。お願いします』
送信。
返信は誰からもこなかった。




