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幻想日常に終焉を  作者: ラネイール
第一部
3/4

学園にようこそ

「...じょう、ぶか。大丈夫か!」

「んぅ…」

 ラウルは目を開けると木製の天井が見えた。周りには青いフード付きの服を着た少年がいた。

「あんた、三日間も意識なかったんだぜ。俺、超焦ったよ。」

「あ、ありがとうございます。ここは?」

「ここは、ジーファット魔法学園の白魔法治療室だよ。先生を呼んでくるからちょっと待ってて。」

 少年が去って一人になったラウルは起き上がろうとしたが、まだ痛みで体は動かない。

(魔法学園なんて、初めて聞いた。これが外の世界。まるで村とは大違いだ。)

 ラウルはちょっと嬉しくなった。しばらくすると少年は金髪の白い服を着た男を連れてきた。

「ミクラ、お疲れ様。今日は寮に帰って寝ていいぞ。先生、ちょっとやることがあるから。」

 ミクラは、はいと返事をするとその場を去った。

「私はロイド。君に三つ質問がある。名前は?」

「僕はラウルです。」

「苗字は?」

「僕にはないです。」

「ふむ、ではどこに住んでいた?」

「知りません。でも崖から突き落とされたので海はあると思います。」

「そうか…分かった。ちょっと話し合いをするからここにいて欲しい。」

 ロイドはそういうと立ち去った。


 ジーファット魔法学校学園長室にて。そこにはウィリアム学園長がいた。ウィリアムの姿は黄色と青のオッドアイ。黄色の目はどんな力があるのか読み取る能力があった。

「例の少年の名前はラウルです。そして、うなじに「星の刻印」がありました。ただ住んでいた場所の特定は、ちょっと難しいですが崖の近くにあるようです。」

「それについては、別の方に伝えておくよ。今は彼をここに入学させてたくさん学ばせることだ。彼はこの世界の王になる。」


「入学ですか?僕は魔法をうまく使うことができません。」

 ラウルは不安な顔を見せる。

「大丈夫、ここは学園だからそこは気にしない方がいいよ。ひどいことはしないよ。」

 ラウルはどこに行く当てもない。

(本当にひどいことが起きないといいな。)


 こうして、ラウルは淡い期待と疑念を持ちながら入学することにした。


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