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まずは街に入りましょう

連日投稿です。筆が乗るとこういうことがあると思います。気分屋です。

はっ。




目が覚めました。ここがどこか分かりませんが、どうやら新たな生を受けたようです。



まずは自分の身体を確認。背丈は、前世と同じくらいかな。赤ん坊からやり直しだったらまあ面倒くさかったからちょうどいい。


服はとりあえず着てるね。裸で投げ出されたらどうしようかと思ってたけど、天使さんはちゃんとしていたようだ。ありがたや。

黒のオフショルダーに、ベージュのスカート。うむ、良きかな。




身体の確認が済んだところで、周りを見渡してみる。辺りは草原で、遠くに山が見える。山とは反対側に街らしきものが目に入る。



「とりあえず、あの街にいってみよう。情報が足りなすぎるからね」



そもそもこの世界がどんな世界かを天使さんに聞きそびれた。街に行って聞き込みタイムだ。何だかゲームみたいだね!





街に近づくと、関所のようなものがあるのが見える。あそこにいけば良さそうだね。



関所(仮)に到着。門番みたいな人がいる。聞いてみよう。



「すみません、街に入りたいんですけど」



「...?はい、どうぞ」



あれ、てっきり通行料とか、身分証みたいなものを要求されると思ったのに、フリーパスかい。セキュリティガバガバじゃん。しかも日本語通じるし。



「もしかして、旅のお方かい?」



ちょっとびっくりしていると、門番さん(?)が話しかけてきた。



「えぇ、まあそんなところです」



転生してこの世界にきたんですよあっはっは、などといえば、頭のおかしな奴と思われるだろうから、適当に合わせておく。




「なるほど。ではこの街の紹介でもしようか。ここはセキアの街だ。商業の中心地でな、首都には及ばないが、比較的人が多く住んでいる。この街にいれば困ることはないくらいだ。詳しい案内はギルドにいけば教えてもらえるぞ。...とまあこんなものか。そんじゃ、そこのゲートをくぐってくれ」




お、いきなり商業の中心地に当たるとは。これはラッキーだね。そして、セキュリティチェックはこのゲートか。金属製でちゃんとしてそうだね。そんじゃ、ゲートをくぐって...




ービーッ!



...あれ、ブザーが鳴ったんですけど。




「あれ、あんた、ギルド登録してないの?」



「え、あっはい」



ここで嘘をついてもしょうがないしね。正直に答えましょう。




「ん、そんじゃ、仮身分証発行するから、こっち来て」



そう言うと、門番さんはゲートの隣の建物へ入っていく。特に問い詰められなかったな。ボクとしては楽でいいけど。







「じゃ、この紙に名前書いて」



紙は普通だ。文明レベルは元の世界と同じくらいなのかな。

音葉楓、っと。



「よし。この紙をギルドに持っていけば身分証作れるからな。1日しか有効じゃないから、すぐ行くんだぞ」



「ありがとうございます」



門番さんのチェックが入り、建物奥の扉が開けられる。そこから街に入れるようだ。



ついに、街に入ります!









「...街だね」



何か感動するかと思ったが、普通だった。特に何もなかった。つまらん。




「とりあえずギルドに行こうか」



さすがは商業都市といったところか。人通りがとても多い。街の入り口からギルドまでそう遠くはないのに、かなりの時間がかかった。




「よし、さっさと登録しちゃいましょうか」



ギルドは木目調の建物だった。ギルドに入ると、真正面に受付らしきものがあり、掲示板やテーブルなどがある。ギルド内もまた、人で賑わっている。とりあえず正面の受付っぽいところへ。何個かあるけど、一番右でいいかな。




「すみません、身分証を発行したいんですけど」



「ひゃ、ひゃい!かしこまりました!」



噛んだ。目の前の受付嬢は、かなり緊張しているようだ。かちんこちんだ。周りの受付嬢らは「セリカちゃん、初仕事頑張れ!」とか聞こえてくる。なるほど、新人さんだったか。



「ええっと、仮身分証はお持ちでしゅか!」



また噛んだ。顔が赤くなってる。可愛いかよ。



「はい、持ってます。それと、そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ。自然体でリラックス、リラックス」



仮身分証を出しながら、ちょっとくだけた感じで言う。



「お、おこここころ遣い、感謝いたします!」



あっちゃ、逆効果だったかな。こが多いし。





手続きを進めて行くと、ちょっとずつ落ち着きを取り戻していったセリカさん。良かった。



「で、では、この水晶の上に手を置いてください」




「はい」




水晶に手を置く。すると...





「...うぇ!?」



水晶の中に模様が浮かび上がっていく。なんだこれ。



「はい、大丈夫です!手を離してください」



「ええっと...この模様って何ですか...?」



「えっ」



「えっ」



なんだその反応は。この世界の人間は知ってて当然なのか。



「あの...カエデさん?もしかして...」



やばい。なんて言えばいいんだろう。いっそ「異世界から来ましたーあは☆」とでも言ってみ



「転生者、だったりします?」



「......はい」



おおう、思わずはいって言ってしまった。転生者、って言葉があるってことは...




「なるほど、そうでしたか!それでは魔紋を見るのも初めてですよね!時々居るんですよ、転生者の方って」




やっぱり、ボクの他にもいるらしい。これで転生したことを隠す必要は無くなったかな。




「...ところで魔紋って?」




「魔紋というのは、一人一人違う固有の魔力の波長です!これを使って、本人確認しているんですよ」




指紋認証みたいなものか。それに、魔力があるってことは...




「魔法って使えたりします?」




「訓練すれば使えますけど」




来た!これで勝つる!魔法があるなんて、やっぱり異世界最高!




「でも、カエデさんの場合、魔力量が少ないのであまり使えないかもです」




はいさようなら。ボクの夢。魔法なんてなかったんや!がっくりとうなだれていると、セリカさんがフォローしてくれる。




「だ、大丈夫です!魔法じゃないですけど、カエデさんには他の能力がありますから!...たぶん」




最後の一言が余計だよ!

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