転生、ですか?
初投稿です。週1くらいのペースで頑張ります!
こんにちは。
突然ですが、死にました。
いや、本当に死んだかどうかは分かりませんが。よくわからない白い空間。さらに目の前には光の輪を付てて羽の生えた、いかにも「天使です!」みたいな子がいるので、ほぼ間違い無いと思います。その子がおもむろにボクの方に近づいてきました。
「残念ですが、貴女はお亡くなりになりました。音葉楓さん。」
たった今、99%が100%になりました。やったね。
そうそう、ボクが誰か、お話ししていませんでしたね。この目の前の、天使さんと呼びましょう、天使さんが言った通り、ボクは音葉楓といいます。今...いや、ついこの前までは、花の女子高生というものをしておりました。部活動は、軽音部でボーカルをやっておりました。ボクは小さい頃から音楽、とりわけ歌を歌うのが好きでして。高校に軽音部があると聞いて、そりゃもう飛びついたわけですよ。そして、張り切って歌いまくってたら、何故か死にました。えぇ。私にもよく分かりません。そこだけぼやーっともやがかかったかのように思い出せません。
「あのー、楓さん?」
はっ、つい独り言を。とりあえず今はこの天使さんと話をしましょう。
「死因は分からないように細工させて頂いてます。それで動揺されてしまって、お話しにならない方もいらっしゃいますので」
どうやら、この天使さんの仕業のようです。まぁ、死因はどうでも良いとして。
「ボクの心の中を読むのはやめてください」
「そう申されましても、聞こえて来てしまいますので」
なんと、天使さんには人の心を盗聴するシュミがおありのようだ。まったく嘆かわしい。
「私の能力です!仕方ないんですよ、聞こえてきてしまいますので。天使ですから」
そういうものなのか。まあいいや。
「えっと、話を本題に戻しますね。結論から申しますと、楓さん、貴女には転生してもらいます」
ほう、転生とな。それはまた何故?
「楓さん、貴女には未練が有りますよね?」
未練?まぁ、某レストランのミ◯ノ風ドリアをもう食べられないというのは少し寂しい気がします。
「そういうのではなくて!もっと大きなもの!」
なぬ。私にとってサイ◯リヤは割と大きな存在であったが、そうで無いとなると。
「軽音部のバンドメンバーと、ステージに立ちたかったですね」
「そうそれです!待ってました!」
びしぃ、と指を指す天使さん。可愛い。
「わたしたち天使は、亡くなった方の未練を、次の生で叶えさせてあげよう!ということをやっております。というわけで!次の生で頑張ってくださいね!」
ん?叶えさせてくれるのに、努力しなくちゃいけないの?
「当然です!わたしたちが出来るのは0%をなくすことだけです。そこから先はご自身の努力次第です」
まぁそりゃそうか。それ以上を望むのは傲慢か。せっかくの機会を貰えたんだから、次の世界でバンド組んで、ボクの歌を聴かせてやるぞぉ!
「ふふっ、元気いっぱいですね。それでは、転生させますよ。準備はいいですか?」
よし、ばっちこい!
「貴女の人生に、幸多からんことを」
...そういえば、転生先ってどんな世界なの?