言葉の泡
微睡みの中で、詩人は考えた。
言葉の海に溺れ、深く沈んで行く。
ボゴボゴと白い泡を吐きながら、光の差さぬ暗い海の底へ。
私が紡ぐ詩とはつまりその泡に過ぎず、この言葉が届くとき、私は既にこの世に居ない。
水面へと届いた詩は、空気に触れた瞬間にパチンと弾け、煙のように一瞬で消えてしまう。
その儚さを信じられる限り、私は泡を吐き続けるだろう。
泡に包まれた私の最後の一息が、君の目の前で弾けるように、そう祈りながら。
フォロワーのElice.さん(@ElicePapillon)に宛てて書いたものです。