1,状況を理解するために多少時間がかかる。その3
18時までに家に帰ることを決めて
お兄ちゃんと、二手に分かれた!
情報収集と言っても、全く持って未知数!この世界はエルフやら獣人が生活してる!代々何で家ごと異転したのかさえまだ分かっていない!
お兄ちゃんはオタク体質だからこの世界をすんなり受け入れたけど
私は、エルフなんて、絵本に出てくる
お伽話の世界かと思ってたくらい
だからまだ夢だと思いたい!夢あって欲しい、出来れば醒めて!
途方に暮れるのも虚しく、辺りを見回してみた!改めてみると建造物は中世ヨーロッパ風で地面は石畳が綺麗に
並んでる。素敵!ステキ!ステーキ!
建物に見惚れいると、視線という光線が私目掛けて集中砲火!
当たり前だ!当たり前だのクラッカー
明らかに浮いているのだ。
私の服装といったら白いノースリーブにボーダー柄のカーディガン
下は黒いスパッツ、靴はスニーカー!
生足出してるし浮くよね。
視線がどちらと言うと刺さる感じじゃなく襲う感じ!やっぱり男って奴は!
視線を気にしつつ、大通りを歩いていると「助けてー」と求める声が!
なんだろう?と声がした方向に足が向かう。大通りの脇道!路地裏だ!
恐る恐る覗いて見ると「!!!」
銀髪のウルフカットの青年が
大中小のチンピラに絡まれていた。
ベターだなーー!三人組とかマジあり得ん!シカトして通り過ぎ様と思った
けど性分がね許せないだよね!
「ちょっと待て〜〜い!」
大中小のチンピラが一斉に振り向いた「誰だ」と振り向くと
腕を組み仁王立ちした少女が現れた。
「本当に誰だーーーーーー!」
「そこまで驚く事ないじゃない失礼ね」ぷんすかぷんすか
大中小のチンピラの中のリーダーらしき男が絡んで来た!
「おい女!この銀髪と知り合いか?」
「いいえ初対面です」
「初対面なの?お前に関係ないだろ」
「そう言うあんた達も、初対面の人に
絡んでんじゃないわよ」
「三体一なんて卑怯者がすることよ」
「だいたいお前は何なんだ!」
「私は」
「通りすがりの仮面ライダーだ
よーく覚えておけ」
3分間沈黙が流れた!!
やっちまったと頭を抑える少女!
「今のは無かった事にしてね」
てへぺろ!
再び3分間の沈黙が流れた
(かっ可愛い〜〜〜〜)
三人組がどよめき始めた
「どうする?」「どうするって」
「可愛いから許す?」と小声で
会議を始めた!
チャンスと思い、銀髪の青年に向かってこっちに来るようにサインを送った!「!」サインに気づいたらしく忍び足でそろりそろりとゆっくり歩いて来た。「おい待てよ、誰が逃げていいって言った?」
気づかれた!けど大丈夫!銀髪の青年は私の領域に入っているからね!
中位のチンピラが声を荒げ
「逃すか〜〜!」と三人組が襲い掛かって来た!
中位の男が先頭で向かって来る
左足を後ろに下げ左腕を脇に!
右腕を前に!構え!
必殺の左回し蹴り!ドカッ!!
と一撃!中位の男が宙を舞い吹っ飛んだ!左側から大きい男が殴り掛かってくる、右腕ストレートを左上段で止め
溝堕ち目掛けて正拳突き!ドスン!
と大きい男が倒れた。
小さい男はビビリ後退りしている処に!右足でかかと落とし!ゴス!
地面にめり込んだ!
すーっと構えを解いた!
服に付いた汚れを落としつつ
「大丈夫?ケガはない?」
ポカーンとする青年!
「あの、助けてくれてありがとう」
ぺこぺこと会釈!
なんか頼りないところお兄ちゃんに
似てる?!かも
「あの仮面ライダーさん」
「誰が仮面ライダーだ」ツッコミ
「さっき名乗った時仮面ライダーって
」「いやあれは言葉のあやって言うか」と世間話してる場合じゃなかった
助けた銀髪の青年は服装をみると
黒いローブを纏い長い樫の杖
如何にも魔法使いそのものだった!
「もしかして魔法使い?」
「はい、マジックキャスターです」
マジックキャスター?魔術師の類かな?よく分からん!
「本当、助けて頂いてありがとうございます」再び会釈
「そうだ!あなた、名前は?
私は如月ニコ 中学三年!よろしく」
「僕は、銀髪のマジックキャスター
シンバです」
「シンバ!かっこいい名前ね」
それほどでもと赤くなる
年齢は私より年上、お兄ちゃんと同い年くらい!
「あのニコさん助けて頂いたので何かお礼を」
「お礼だと」キラーンと閃いた瞬間
大事なことを思い出した!
情報収集!!忘れてた!
「私、この国がはじめてなの!
色々教えてくれる?」
「そんな事で宜しければ」と微笑んだ!
人助けして分かったことがある
それはこの世界は危ない、危険が
いっぱいある!日本もそうだけど
危険を避ける為、シンバを家に迎えることにした!
つづく