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ジャック・マクレガー中尉〈2〉
ライコネンたちのチームが予定時間を過ぎても戻らない。
定期連絡も25分前に途絶えた。
最後の内容は空電、ただの雑音だった。
もうそろそろ潮時かもしれない。
「隊長、そろそろ動いた方がいいんじゃないですか。」
私の心を読んだのか、ジャックが言う。
「恐らく、今回は当たりですよ。次は自分が行きます。」
「お前の出番はまだだ。他にやることがあるからな。」
「何ですか?」
「次に投入するチームのメンバーを選んでくれ。4人。」
「分かりました。それなりに経験のある奴を優先的に選びます。状況は余りよくないですから。」
ジャックの言う通り状況は時間が進むにつれて悪くなっている。
日も出てきて、気温は四十度近い。
周りを見回してみると、どの隊員も暑さに顔が歪んでいる。