ジャック・マクレガー中尉〈1〉
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「俺は、あなたのことを尊敬している。だけど、あなたのようになりたいとは思わない。」
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照りつける日差しが眩しい。
見渡す限り砂しか見えない砂漠のど真ん中で、私のチームは拠点を築き上げていた。
「熱ぃ…。本当に、こんなところに連中の武器貯蔵施設があるのかよ…。」
私の隣でぶつぶつ言っているのはチームの副隊長である、ジャック・マクレガー中尉だ。
「ヘイ、ジャック。あまりぼやくなよ、他の連中が見てる。」
「だって、隊長。もう一月近くここにいるんですよ。」
確かにジャックの言う通り、ここに来て26日目だ。
通常なら数日、長くても半月ほどで本部へ撤収するのが基本であるため、今回の仕事は長すぎる。
しかし、その間に情報部の仕入れた情報に従って、2つの敵拠点を潰した。
「隊長、これだけ探して無いってことは、もう引き払った後なんじゃないですか?」
「ジャック、情報部の仕入れたネタがガセだった、っていうことも考えられるぞ。」
「あー、確かに。半年前も酷い目に遭わされましたからね。」
「だからといっても、撤収命令が出なければ帰れないがな。」
「憂鬱になりますね。ライコネンたちの帰りも遅いですし。」
そう、2時間前から私の部隊は新たな作戦行動を行っている。
新たに情報部から送られてきた情報から、今回の目的である敵対組織の武器貯蔵施設の位置に当たりをつけ、そこに1チームを送り込んでいる。
それらしい施設を発見すれば中を検め、目的物があれば即時行動。
全隊を率いて制圧、武装解除を試みる。
アレを起動される前に…。
次はいつになるのやら…