表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の異世界復讐話し  作者: 尚文産商堂


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

968/4331

967.

「……よろしい、では今回の定例会は終了としよう」

「はい、お疲れの出ませんよう……」

 ライタント以外が、岩屋の執務室から出ていく。二人だけになった執務室で、岩屋はふぅとため息のような深呼吸のような息を吐いた。そして、椅子に深く腰掛け、ゆったりとする。

「……そんな目で見るな」

 ライタントへ、岩屋が言う。ライタントは、何やら冷ややかな目で岩屋を見ていた。それについての岩屋の答えだ。

「僕だって、好きで殺せと言っているのではない。ただ、僕は、この国が存続することを願って、他を圧倒することを目指しているだけだ」

「護王将軍を殺すことによって、鎮王将軍をこちら側へと引き込もうとしている。そういうことですか」

「まさに」

「それならば、護王将軍に我々が圧倒するということを示せばよろしいのでは」

「あの男、前来た時に同席していたな」

「ええ」

 ライタントは岩屋の目の前にあるソファに腰掛ける。

「ならば、あの男の本性を知っているはず。自らに自信を抱き、権威と権力を兼ね備え、他の者を従わせようとする、あの男を」

 ライタントは何も言わない。ただ、岩屋の言葉に耳を傾ける。

「我々に従おうとしないことも大いにありうる。危険性は常にある。彼を我々の下につけるとして、必ずどこかで反乱の頭領となるだろう。それは避けなければならない。常に、だ」

「ならば大総督についてはどうなのですか。彼は元奉楽将軍であり、旧将軍の一人です。彼も反乱の危険性があるのでは」

「今は、大丈夫だ。彼は僕にかなわないということを理解している。そのうえで、大総督という地位を与えて、他の元将軍よりも一段高い地位を与えているのだから」

「それならよいのですが……」

 ただ、と岩屋は作戦を考えてライタントに言う。

「作戦では生け捕りを前提とすることにしたい。話はすべてここからだ。ただ、困難な場合や、自決することを遮るものでもない。彼には彼なりの矜持があり、それはこちらが邪魔するものではない。むしろ、邪魔してはならない。これらを満たしたうえでの生け捕りとなる」

「それが岩屋さんの望みであれば、私は止めません。ただ、これだけは言っておきます」

 ライタントはソファからよいしょっと腰を上げる。そして、岩屋へと向かって言い放った。

「人は人を視ますよ、貴方が思っている以上に」

「覚えておくよ」

 それから溜まっていた書類へと岩屋は視線を移し、ライタントは別の仕事をするために執務室から出ていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ