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「しかし、ここまで来られたのですから、こちらもこれを差し上げましょう」
ここまで2人を案内して来た兵は、扉のところでずっと立っていた。その兵に土産品を持ってくるようにと命ずる。兵は敬礼してすぐに部屋から出て行った。
数分ほどで兵は帰ってくる。手には頭ぐらいの黒い箱が一つ。段ボールのような見た目の箱ではあるが、鉄のように頑丈だ。持って帰るときも、これならば箱から飛び出していくということは起こらないだろう。
「どうぞ、お納めください。こちらからのささやかな返礼品です」
岩屋は2人に話しかけた。




