表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の異世界復讐話し  作者: 尚文産商堂


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/4263

91.

「……閣下、大丈夫ですか」

 親兵の一人が、ぼんやりとしている岩屋へ声をかける。外は、先ほどまでの街並みとは一変して、田園風景が広がっている。作付けが終わったようで、今は稲の苗が、一面を覆い尽くしている。田に張った水が、雲がわずかに浮かんでいる程度の空を見事に反射しており、キラキラと輝いている。

「ああ、大丈夫だ」

 岩屋は、ぼんやりとしていながらも考えていた。奉王将軍について、ライタントについて、ラグについて、そしてサザキについて。サザキを復活させるために必要な物は、岩屋の頭脳と、この世界の科学水準だ。DNAを抽出する技術は未だなく、そのための研究もおこなわなければならない。また、それまでの場つなぎとして、サザキそっくりのロボットを作るということも勧めていかなければならない。

 一方で、これから会う予定である奉王将軍との謁見が無事に終わらなければ、これらの計画は、計画で終わってしまうだろう。そのことを、今、岩屋は最も危惧していた。

「奉王将軍は、どんな人なんだろうな」

 つぶやいた言葉に、親兵が反応する。

「女性だと聞いております」

「女性なのか」

 そうですと親兵は答えた。その目は、知らなかったのかと言う泥木の芽をしているが、同時に侮蔑の意味も含まれているようだ。だが、岩屋はすでに知っていた。それでも、そう答えたのは、これまで見てきた将軍2人は、男ばかりで、どうにも先入観があったからに違いない。

「そうか、女性か……」

 女性とはあまりいい縁が無い岩屋ではあるが、それでも、女性と一緒にいるという時間はいい。それは、男としての本能なのか、それとも、別の何かが原因なのかは、全く分からないが。


 馬車は、それでも走っていく。何もかもを載せて。これからの夢と希望と、絶望と悪夢を載せて。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ