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「ほう、やっとか……」
感慨深いように、岩屋はつぶやいた。
「どうかしたのですか」
奉楽将軍が岩屋へと聞く。ただ、手紙を覗き込むようなことはしない。覗き込んだら、なにをされるかわからないからだ。
「ああ、とある研究がどうにか終わりを迎えそうという話だ」
そして岩屋はその研究を知りたそうにしている奉楽将軍へと命ずる。
「僕は一旦、奉執将軍の省城へと戻らないといけない。ここを任せても構わないか」
奉楽将軍は敬礼をして、答える。
「ええ、お任せください」
聞いてから、岩屋は伝令とともに部屋を出た。




