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「ここか」
振り返りはしない。そして、ここであることは分かっている。場所としては四重目の城壁についている南側の城門だ。堀がないため、直接城門に触れることができる。但し、周囲には何もなく、兵士が矢や槍を向けて威嚇してきている。城壁の上からは絶えず矢が降り注いでいた。
城門前にある数十メートル四方にわたる広場に近寄れない。どうにかあった家の陰から、岩屋と奉楽将軍は城門を見ていた。周りには続々と生き延びている兵士が集まってくる。すぐにでも行動しないと、ばれてしまいそうだ。
「ふうむ、どうしたものか」
そういって岩屋は何かを取り出す。銃だ。弾を込めて、それから城門へと撃った。




