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「ここの据え付けるのは、かなり困難がありましたが、どうにかしました」
ゴアフラが岩屋へと話す。岩屋の元々いた世界では、ブラウン管と呼ばれていたものだ。そこにケーブルをつなげて、通信を確保している。これらは、パイースに命じて岩屋が作らせた試作品だ。今はこの一台しかないが、いずれは、これも量産をするつもりだ。すでに車は大衆化しつつある。テレビもそれの後を追うように広がっていくことだろう。
「通信テストは」
「すでに完了しています。飛行中も、多少音声と画像に差が生まれることはありますが、20秒ほどが最大です」
ゴアフラの報告に、岩屋は満足げにうなづいた。初めてとしては、それぐらいで上出来だろうと考えていたからだ。もっと悪くてもおかしくなかったからだ。




