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79.

 全ての料理を食べ終わった時、食後酒を飲みつつ勅使が立ちあがった。

「新たに奉執将軍、奉葎将軍となられた両名、紳士淑女のみなさん、さらにはお集まりのみなさん。初めまして。ここで、重要なお知らせをすることになりました、奉王将軍第1秘書のヒラハ・ユゲルシュンです。さて、奉王将軍はその王将軍の地位を襲ねた際、おっしゃられた言葉があります。『王満ち溢れて玉と為り、玉家を造りて宝を得る。』良き王は玉と自然に呼ばれるようになり、さらに家と為るべき国を造り、宝として国民を得ることとなります。玉は自然に囲むように他の将軍が集まり、それらは城壁となり、国が造られます。国の中央に玉としての王がいれば、それは素晴らしい国と為るでしょう。さて、奉執将軍、奉葎将軍はともに、玉となるべき奉王将軍に近い将軍として、地位を襲ねることとなります」

 ここで勅使であるヒラハは一息入れる。一気に話し過ぎたのだろうか、わずかに疲れているようにも見える。だが、そのような想いを吹き飛ばし、同じ調子でさらに続ける。

「さて、私がここで述べるべき重要なお知らせとは、会談の日程についてです。すでに奉王将軍はお二方に会いたいと言うことを述べられております。ゆえに、今より1カ月後。まさに1カ月後の今日にお会いしたいとのことです。奉王将軍は、さらに岩屋氏による研究の成果を御所望であります。そのため、岩屋氏を連れてきていただきたい。無論、奉執将軍、奉王将軍として来られることも十分に結構である旨、すでにおっしゃられております」

 ちらっと岩屋を見る。すでに奉執将軍と岩屋が同一人物であることは知っているだろうが、それをあえて無視しながら話を進めていく。

 乾杯と言ってからワインを一口飲み、ヒラハは席に座った。続いて立ちあがるのは、奉執将軍としての岩屋である。

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