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「ふぅ」
ゴーンドーレスは、ようやく自室へと戻ると、ため息をついた。いろんなところを見て回ったものの、これといって収穫がなかったからだ。完全になかったわけではないが、それでも薄い。良かったものと言えば、部下になった少年兵がとても良い子であるということぐらいだ。あの腕なら、あっという間に料理のレパートリーも増えていくだろうと考えていた。すると、ノック3回がなる。少し空いてからさらに2回。また少し空いて3回。
「入ってください」
ゴーンドーレスがいうと、参謀長が様子を見に来たようだ。




