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パンパンパン……と乾いた音が、はっきりと第一軍団長の耳には入ってきた。それが自分が撃った銃のせいだという事は、撃つ前から分かっていた。
「お持ちしましょう」
撃った後の的は、係員が回収する。それを見ながら第一軍団長はどれほど撃てたか考えていた。
「お待たせいたしました。こちらをどうぞ」
「ありがとうございます」
手元にやってきた的を見て、第一軍団長は満足げであった。全ての銃弾は、星をほぼ正確に射抜いており、あたかも一発だけしか撃っていないのではないかと錯覚するほどであった。




