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551.
「……どうしたの?」
「いや、何でもない」
大隊長の妻が大隊長へと尋ねる。明らかに、何かを隠している表情だ。それを悟られまいとしているが、妻にははっきりとわかっている。3年間連れ添ったのは伊達ではない。
「……この戦争、本当に正義を掲げているのかと思ってな」
「彼らが優し過ぎるから、ですか」
「はっきり言えば、そうだ」
二人しかいない会議室では、思いのほか音が反響する。しかし、他の面々はすでにそれぞれの家へと散ったようで、誰も聞いている雰囲気はない。
「……どうしたの?」
「いや、何でもない」
大隊長の妻が大隊長へと尋ねる。明らかに、何かを隠している表情だ。それを悟られまいとしているが、妻にははっきりとわかっている。3年間連れ添ったのは伊達ではない。
「……この戦争、本当に正義を掲げているのかと思ってな」
「彼らが優し過ぎるから、ですか」
「はっきり言えば、そうだ」
二人しかいない会議室では、思いのほか音が反響する。しかし、他の面々はすでにそれぞれの家へと散ったようで、誰も聞いている雰囲気はない。
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