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「番号3でまちがいないですか」
参謀長が改めて確認する。
「そうだ」
大隊長はただそれだけ言った。すでにこれについては話し合っていたことだ。そして、この選択を変えるということは、おそらくない。それゆえ、これは単なる確認であった。
「では、番号3番を発令したいと思います」
「ああ、よろしく頼む」
ここにそろっている者たちは、部隊の他の隊員に伝令を行うための要因でもある。通信係を兼ねているというべきだろう。秘密の会議室から出ていくにつれて、大隊長の心の中に、これで正しかったのか、という疑念が渦巻きだす。




