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「よし、ありがとう。だいたいまとまったよ」
「閣下がよろしければ、何事も大丈夫でしょう」
パイースが言う。それに、岩屋はうなづいた。
岩屋が部屋から出ると、パイースは極秘計画書と書かれた書類を、机の下の隠し金庫から取り出す。中を開けると、そこには、超高速鉄道計画と表題が書かれていた。
「これを考える時が来たようね……」
パイース一人で今まで考えていた計画だ。だが、全国の鉄道を在来線と高速線に分け、それぞれを独立した運営とすることにより、兵員輸送をより簡便にするということを考えていた。




