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「もっとも、万人が幸せ、というわけではないが」
スカイハルに向かって、岩屋は話す。スラム街が形成されているのは、岩屋も承知済みだ。そもそも、スカイハルをスカウトしたところも、スラム街の一角だ。そこをどうにかすることが先決だと、岩屋は今は考えるようになっていた。
「スルーについては、これからも1つのチームを専従としてくれ。他のチームについては、別のことに当たってほしい」
「どのようなことでしょうか」
スカイハルは身構えつつ、話を聞く。
「スラム街、君の出身地域についてだよ」
そこで、新しい計画を、スカイハルは岩屋から直接聞かされた。




