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「査察のごまかし方が分かったことで、もう一つの問題へ我々も目を向けよう。騒擾用のあれこれだ」
引き続き、岩屋が主導する形で、この自発的会議は続いていく。
「我々ができることと言えば、騒擾を引き起こす際に必要となる火薬や爆発物といったものだろうか。ほかに何かあれば言ってほしい。それと、これらを作り出す際に、僕の研究室はマニュアルを作成し、支社長に提出をしておいた。ただ、これを作るのに時間も手間も、人手もかかる。ほかにいい案があれば、まず伝えてほしい」
そう言って岩屋は集まっている研究員らの顔を左から右へと眺めていく。誰かが一人発言を始めれば、あとは勝手に話が膨らんでいくだろうが、そのファーストペンギンとなる人物がなかなか出てこない。
「……一つ、提案なんですが」
その中で、おずおずと手を挙げたのは、見た目もまだ20にいっていないような研究員だった。




