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「今までの査察では、最低限体裁さえ整えておけば、何も言われることがありませんでした。ですから、第一に書類、第二に証拠を残さないこと、第三に不必要なところに査察の目を向けさせないこと。これらが肝要であると思います」
研究員の一人が岩屋の発言の隙間をぬって話し出す。
「では、我々ができることは証拠を残さないことと査察の目を向けさせないこと、この2点となるだろう。なので、ここを離れた時点で、それぞれの研究員は、上側のところで使用している場所を徹底的に掃除をすること。これによって査察が来たときに、できるだけ疑念の目を向けることがないようにしなければならない」
岩屋はそう言い切った。




