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「さて、これからのことを話しておこう」
岩屋自身を入れて5人になった班員に、ゆっくりとした口調で話しかけていく。
「内示があった通り、我々はこれからソーリスの工作員として働くことになる。特務機関といっていたがもしもの時にはバッサリと切り捨てられる、いわば捨て駒だということを理解してもらいたい。当然、董事は前にもあったベルムに今回の件を話すだろう。そして形式的にはベルムの下で影の命令を、董事からは表の命令をそれぞれ受け取ることになる。ベルムは明日会うことになっている」
このことは岩屋の部屋に置かれていた紙に書かれていたことだ。それを今、岩屋は班員に伝えているに過ぎない。




