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「では、各自部屋の確認をしてほしい。規則には従うこと。そうだな、半時くらいしてから、僕の部屋へ来てほしい」
「了解です」
岩屋は秘書がいなくなった廊下で、それぞれに指示を出していく。それから全員がほぼ同時にそれぞれの部屋へと入った。カギは部屋の中にあるそうなので、今は扉は開いている。木でできた握りタイプの取っ手を回して、部屋へと岩屋は入った。
「……ふむ」
部屋は3部屋ある。入ったすぐがいわゆるリビングで机、いす、敷物、そしてフローリングの床と洗濯用の棒が天井から吊り下げられている。部屋はベッドが置かれている部屋、別の部屋は荷物置きのように、ウォークインクローゼットのようになっている部屋だった。リビングだけ電気が来ているようで、ほかには明りになるようなものはなかった。ただベッドのところだけは小さな窓があって、最低限の明かりは確保されていた。




