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「……無線通信がここにあるとは思えないが、まだ可能性はある。しかし、詳しい話は別にして、会社にはまっすぐに戻るぞ」
岩屋はアルダースのアクセサリーと化しているアンクレットを一瞥し、それから再びアルーダスを見る。
「ま、何はともあれ、だ。こうして合流できたことをまずは祝おうじゃないか。離れ離れになって永久に出会うことがないという未来だってあり得たわけだからな」
「はい、そうですね」
それでアルダースはまだ不安感に心が支配されている。しかし岩屋とこうして話し合えたことで、その気持ちも幾分和らいだようだ。




