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ドサッと2人目の男は倒れる。痛みのせいで脳が意識をシャットダウンしたようだ。
「あら、開放しなかったんだ」
ふーん、といった冷笑の目をペロースは倒れた2人目の男に向ける。手の指は完全に違和感の塊となっているが、骨が飛び出てはいない。それが開放しなかったという単語に通じているのだろう。
「ビビってんじゃねぇ。俺らは強いんだ、クラポラスのメンバーだってこと、こいつらに思い知らせてやれ」
リーダーが3歩離れたところからメンバーに檄を飛ばす。クラルスというのは聞きなれないが、どうやら彼らが名乗っている団体の名前らしい。