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「どうでしょうお姉さん。これはおまけ、ということで差し上げましょうか」
お守りと称している石と同じようなものを店番は差し出す。それは同じ鉱物であることは間違いないようだが、大きさが一回りも二回りも小さいものだった。おそらくは商品価値がないクズ石という扱いを受けているもののようだ。
「えー、いいんですか」
「いいですよ。ただし交換条件です」
にこっとしている店番がベンターナに条件を伝えた。
「何か一つは買ってください。そしたら一緒にこれを渡しましょう」