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周りの店も見終わるころに、続いて二人は蚤の市へと自然に足を向けていた。そもそも周りに飽きたということもあるだろうが、一度はざっとでもいいから何が売られているのかを見ておきたいという気持ちもあった。
「……あ、これかわいいかも」
ベンターナが目を向けたのは、そんな蚤の市にある店の一つだ。そこで立ち止まる。そして2人並んで店の前でしゃがんだ。
「いらっしゃい」
お兄さん、というぐらいの若い人が店番をしている店だ。中身はきらきら光る奇麗な宝石のようなもの、それにパッと見たことがあるような気がする鉱石だ。




