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4055.

「じゃあ、それを提出しないと、この店取り上げられちゃうんですか?」

 ペロースは飲み物を半分ほど飲んだところで、店員へと尋ねた。すると店員はふぅとため息をついて答えてくれる。

「そうなんですよ。なのでここを離れるのは滅多やたらとできないんです。ここも前の店主が……」

 そこまで言ってから、咳払いをして話を切る。

「ともかく、そのおかげでここから離れられないので、代わりにお客さんからいろんな話を聞くのが好きなんです。どうでしょう、お客さんもなにかお話をしてくれませんか?」

 カウンターに両手を置いて、にこやかにペロースとベンターナのほうを見てきた。

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