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「あの店は何回か我々の名を騙る愚か者どもがいるという話を聞いておりましてね、そのたびに軍警を要請していたのですが、ようやく捕まえることができました」
ただ本当に捕まえたのか、ということについては岩屋たちは見ることができない。あまりにも静かすぎることも相まって、この老人の発言一つ一つが果たして正しいのか、信用に値するのかを値踏みしているところだった。
「おや、まだ私のことを信頼しておられないとみえます」
「当たり前のことかと。そもそも急に現れて、会議連盟だと名乗り、さらに言えば見も知らずの人物を信用しろという。どこに信頼の要素があるでしょうか」
スカイハルが老人に向かって静かに叫んだ。




