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「君らは小さくても小売業だろう、その伝手を頼ってみたらどうなんだ」
笑いかけながら岩屋は伝える。だが店員はわずかに首を左右に振って否定の意を示した。
「私たちは、たしかに伝手はありますが、彼らもまた小規模な運送業者です。我々が真にほしいと思っているものは手に入らないのです」
「真にほしいもの、とは?」
「政府に対抗できるだけの数の武器です。我々の仲間の分だけでも集めるのに非常に苦労をしているのに、それ以上となればもうお手上げです」
実際軽く店員は肩をすくめた。




