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3981.

「……ともかく、だ」

 少し離れた所に立たせている店員が、岩屋たちのところへと近寄ってくる。

「ここは今は危ない、離れてくれないか」

 言いながらも、店員の一人だけが岩屋らから手が届くところで立ち止まる。そして足元で何か図形を描き始める。

「今はまだ天気が崩れる気配はないから、帰るなら今のうちだ」

 やや湾曲しているが楕円形の半円を足で地面で描いている。それに合わせる形で岩屋は足を使ってもう半円を描き出す。

「そうか、だが、どんな品物が売っているかだけでも見せてくれないか。天気が崩れないならしばらくは大丈夫だろう」

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