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3958.
「前提となるために一つ聞いておかねばならんのだが……」
特別市長は箱を近くにあったサイドテーブルの上に置く。それからテッセラへと向き直り一つ尋ねた。
「君は一つのうわさを知っているかい。この世界は、あの山々を超えてさらに広がっているということ。向こうから時折人のようなものが見えているということを」
「聞いたことがあります」
聞いたことも何も、その人のようなものが目の前にいるわけなのだが、特別市長はそのことを知らない。
「前提となるために一つ聞いておかねばならんのだが……」
特別市長は箱を近くにあったサイドテーブルの上に置く。それからテッセラへと向き直り一つ尋ねた。
「君は一つのうわさを知っているかい。この世界は、あの山々を超えてさらに広がっているということ。向こうから時折人のようなものが見えているということを」
「聞いたことがあります」
聞いたことも何も、その人のようなものが目の前にいるわけなのだが、特別市長はそのことを知らない。
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